真夜中の横浜中華街は別の顔・・・。

乗客を探し求めるタクシー。

風に舞うビニール袋。

店から歩道に排出された生ゴミの山。

天津甘栗を売り切ろうと頑張っている青年。

エサを探し回る野良猫。

地方からたくさんの観光客が集まって作られた昼間の喧騒は、どこへ消えてしまったのだろう。

人影もないのにギラギラ輝くイルミネーション。

ぼんやり灯るオレンジ色のランプ。

ジジジジジッと音をたてて自己主張している赤色・緑色のネオン管。

そういえば、もうすぐ聖誕節(クリスマス)だね。

頬に受ける風も冷たい寒い夜だけど、上着のポケットに手を入れて歩くこの街の風景。

なんか、ちょっぴり幸せな気分になれる。

イルミネーションの下を歩いていると、大きな安堵感に包まれる。

ねぇ！輪廻転生って信じる？

自分の前世は、中国の漢だったんだってさ。

知り合いの友達が霊媒師で、霊視してもらった事がある。

中華料理が好きだったり、香港映画が好きだったりするのは、前世の名残り？

初めて香港旅行に行ったとき、九龍半島のネイザンロードをトボトボ歩いて、ヴィクトリア湾に辿り着いた。

港に停泊する大型客船を見たとき、なぜだか涙がボロボロあふれて止まらなくなった。

なんか遠い昔、ここへ来たことがあるような気がする。

初めてなのにどこか懐かしい。

山下公園や大桟橋の港をみてるときも、涙があふれてくるときがある。

自分の前世は、世界の港を渡り歩いてた船乗りか旅人だったのでは？

・・・と、思う。

港にゆかりのある中華男人。

霊媒師の人に言わせると、前世は女の人にヒドい仕打ちをしていた人らしい。

・・・・・ホントかな？(笑)

だれもいない真夜中の中華レストランで、中華料理を食べながら、ぼんやり考える。

「コレだーっ！」って、信じた道を突っ走ると、なぜいつも行き止まりなんだろう・・・？

ぶつかって立ち止まり、またぶつかって立ち止まり・・・。

いつの間にか目的を忘れちゃって、進むべき道も忘れちゃって・・・。

転がって、彷徨って。

スマートに こなしている人を見てると、うらやましくなったり、ねたんだり。

ひと(他人)はひと(他人)！自分は自分！なんて言い聞かせてみたり。

人はみな、なにかに迷い、道の上で立ち止まる。

人はみな、いつもフラフラと彷徨っている。

間違った道に入っちゃってもイイじゃない！

道は、またどこかで繋がってるよ。

もうちっと、余裕を持って人生楽しもう！

先は長いんだから・・・。

揚げ物の香ばしい香りただようこの街にも、サイレント・ナイト・・・・・。

みなさんにもステキなイブを・・・。