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またまたICUらしからぬことがあった。
患者さんの誕生日。 医師・看護師みんなでお誕生パーティをしてしまいました しかも、病室で その患者さんは、あとは心臓移植しか方法がない、という難しい病気。 この誕生日の翌日からは、心臓の安静のために、わざと眠らせて人工呼吸器をつけなければならないという状態でした。 事の発端は2週間前。 書類を処理していた私は、その患者さんがもうすぐ誕生日であることを知りました。 その日から行動開始です。 仲良しの看護師や医師を巻き込み、ヒミツでパーティの計画を立てていきました。 寄せ書きのアルバムを作ったり、ご家族がその時間にいられるように時間設定をしたり…。 そして、担当医が大きな名前入りケーキを用意してくれたのです 誕生日当日。 運良く私がその患者さんを担当しました。 もうすぐパーティ開始の時間です。 みんななんとなくソワソワ。 私もドキドキで普通に振舞おうとするあまり、挙動不審です(笑) 私「○○先生がもうすぐエコーを撮るって言ってましたので、お部屋暗くしますね~♪」 エコーを撮るときは暗くしなければなりません。 でもコレは口実です。 看護師はある意味女優でなければなりません。 私も看護師史上最大の名演技(?)です。 みんなが入ってくるまで、それらしく会話を続けます。 私「あれぇ、先生遅いですねぇ。」 …と、部屋の外を覗くフリをしてみんなに準備OKサイン そして…。 ろうそくを立てたケーキを手に、みんながハッピーバースデイを歌いながら暗くなった部屋へ 患者さん、家族もビックリ。 泣いてしまいました。 私たちももらい泣き。 サプライズパーティ、大成功です その後、みんなで記念撮影をしてケーキを食べました。 翌日、その患者さんは挿管(人工呼吸器をつけるために口から気管へ管を入れる処置)され、薬で眠りにつきました。 まだまだ、つらい治療が待っています。 病室に一人でいるときも寂しくないように、みんなで撮った写真を大きく引き伸ばして壁に貼り、いつでもスタッフがその患者さんを見守っています 規制の多いICU。 超急性期だし、救命最優先だから、患者さんとも人間らしい関係をもつのがなかなか難しい場所だけど、たまにはこんな例外があってもいいかなと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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