Mary’s　Bar

今の職場、最後のお仕事でした。


救急車を呼んだりなんだりで大荒れ模様の最終日でしたが、みんなが口々に挨拶やお礼をしてくれ、退職の噂を聞きつけたご入居者様からたくさんお言葉やお餞別のお品をいただき、晴れやかな気持ちでホームを後にすることができました。

その反面、この温かな雰囲気の職場に来ることができなくなることの寂しさがつのってきました。

笑顔のお別れでしたが、実はもうずっと寂しかった気がします。
ここに来られなくなるんだって。
こんな穏やかで優しい気持ちになれる日々は、もう終わりなんだって思ってしまって。

まだ実感はありませんし、明日はお休みで、明後日はまたあの職場に行くのだろうと、行ってしまっても不思議はないくらい安心できる場所でした。

1年3カ月あまりの短い期間でしたが、私にとっても『ホーム』になっていたようです。

今度の職場を退職したら、定年したら…何らかの形でいつか戻ってきたい。
みんなとの関係が途切れないように、少しづつでも関わっていきたい…そう思っているほど。



帰り道…。
春のような日差しの中ボーっとタクシーに乗っていて思いました。（←思った以上にいただきものが多くて電車に乗れなかった…。）

そう思える場所があるなんて、私は幸せだ。
しかもそれが職場だなんて、「ここで働きたい!!」そんな場所があるなんて、今の時代こんな幸せなことはない。

仕事が楽しいとか、自分は認めてもらっているとか、必要とされているとか、役に立てているとか…そういった感覚や言葉をくれる職場ってあまりないと思うのです。
それが、病院勤務時代失くしかけた自信などを取り戻させてくれて、私を安定させてくれた気がします。


まわりの人は私の経歴を聞くと「そんな大きい病院辞めて、収入も減って、もったいない!!」と言います。
実際、私もそう思った時期があって、自分の選択が間違っていたのかと悩みました。

でも今は自信を持って間違っていなかったと言えます。
私が今の自分を取り戻すためには必要な選択でした。そして必要な職場でした。


小さな問題はいくつもあったけれど、続けて良かったと思っていますし、続けさせてくれたみんなに感謝しています。

上司・同僚ナース・その他のスタッフ…直接今日会ってご挨拶が出来なかったみんなに、会いに行ってでも心からお礼が言いたいと思います。


みんなみんな、ありがとう*

ホームが大変な時は、いつでも手伝いに行きます。

「サヨウナラ」ではなく「また来るね～!」と笑って手を振れる。
そんな約束が自然にできる。
そんな場所があって、本当に本当に今、幸せです***