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2007.06.11
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カテゴリ:飲食店
今日は京成線の「立石」の近くに用事があったので、評判の「立石」に行ってみようとミクシィ仲間に情報を募ってみたら、誰もが一押しだったのが「宇ちだ」。

でも参考にとリンクを貼られた「宇ちだ」を紹介するホームページを見たら、やたら敷居の高い店に感じられてしまった。
一見の客には冷たく、常連客がよそ者を排除するような店なのか?
でも多くの人に支持される店は、私の経験から言ってそんなことあり得ない。

まずは百聞は一見にしかず。

用事が早く済んで、入店したのが午後3時だったが、店内は9割方の客の入り。
紹介のホームページを見て決めていた、煮込み、レバ塩、梅割りを注文し、店内を見回すと、地元のごく普通のおじさんやおじいさんと店員との普通の会話が聞こえ、次々とのぞきに来る一人客を実に上手に客席に誘導し、店員のお客に対する話しかけも敬語ではないが暖かみのこもった声掛で、とても居心地の良い雰囲気だった。

この雰囲気を見ていて懐かしく思い出した店がある。
京急横須賀中央駅前にある「源氏」だ。
私が通い始めたのは、浪人中の頃でかれこれ37年?前。
高校の同級生のご両親がやっている店で、二十歳前はひたすらジュースを飲んでいた。(と日記には書いておこう)
この店には客同士の暗黙の了解のようなものがあって、
新しい客が来たら、早く入った客から店を出る。
まだ料理を食べている途中なら、一つの椅子に二人が座ってでも席を譲る。
知らないお客ともなるべく会話を交わす。
泥酔した客は絶対に入れない。(これは親父さんのポリシーで、席がガラガラでも絶対に入れなかった。)

もうあの親父さんもお母さんもいないので、最近は全くご無沙汰だが、あの頃の「源氏」
で居酒屋の作法を身につけさせてもらったようだ。

「宇ちだ」も有名になりすぎて、こうでもしないと地元の常連客を守れないのだなと、逆に同情してしまった。

以前のブログにも紹介させて頂いたが、「居酒屋礼賛」の浜田さんが引用していた、江戸文化研究家の杉浦日向子(すぎうら・ひなこ)さんの言葉、
「立ち飲み屋さんは、やはり地元の方のものです。地元のお父さんが寛ぐ場所ですので、よそ者が入る時には、その中にさりげなく混ぜていただくのだという気持ちが必要ですね。そしてひとりで行くべきです。仲間と一緒だと常連さんたちが作っている雰囲気を壊します」

私も良い店はなるべく紹介したいが、不作法な客は来て欲しくない、と切に思う。

そして話は飛ぶが、特異な街「野毛」
作法を心得た一見客が次々に常連になっていく。
今は亡き杉浦さんが野毛を見たらなんと紹介するだろうか。





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Last updated  2007.06.11 21:34:33
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