眼科クリニック開業までの軌跡

2023/11/23(木)09:43

田沢湖線 田沢湖駅

乗り鉄(247)

田沢湖線の途中駅である田沢湖駅。 当駅は、私にとって大変想い出深い駅の一つでである。 国鉄最後の日の1987年3月31日、当時中学2年生だった私は、謝恩フリーきっぷ(国鉄全線・特急の自由席利用可能)を片手に、できるだけ遠くの、まだいったことのないところに行きたい、との願いで、東北新幹線を利用し盛岡までたどり着いた。盛岡から先は、田沢湖線利用で田沢湖まで行き、盛岡にもどれば、新潟駅発の夜行列車の急行きたぐにに間に合うことを確認し、特急たざわの自由席に乗車したのであった。 当日は、特急列車の自由席は混雑しており、当然わたしは着席できずデッキから外の景色を眺めていた。座れるかどうかは当時の私には問題ではなく、とにかく乗ったことのない路線に乗れる、ただこれだけのことが楽しかった。 さて、田沢湖駅であるが、実は最寄り駅ではない。田沢湖への最寄り駅は、秋田内陸縦貫鉄道の松葉駅である。両駅とも湖畔まで徒歩での移動は不可能ではないが相当の時間がかかる。松葉駅からは、公共交通機関はなく、田沢湖駅からは湖畔までバスが利用可能である。バス便には、田沢湖一周コースもあったが、列車の時間の関係で、今回は羽後交通バスの田沢湖畔停留所で降りた。 早朝のバスは、秋の紅葉シーズンにも関わらず、私を含め2名の乗車であった。 湖を訪れるのは早朝に限る。人っ子一人いない景色を楽しむ事ができた。 湖面は透明だが、戦時中に酸性度の高い温泉水を引き入れたため、今もpHが低く魚類はほとんど生息できないとのこと。対岸までよく見えた。私の乗った、特急たざわのヘッドマークに描かれていた、たつこ像は、対岸にあるため、今回は見学できず。 小学校の社会科の授業で「日本で一番深い湖は?」といえば、「田沢湖」と答えるのが条件反射となっているが、深さは423.4mとされている。ところが、湖面の標高は249mのため、湖底ははるか海面下ということになる。こんなに深いくぼみがこんな山奥にあり、浸食による湖底への堆積が何万年も続いたにも関わらずくぼみが保たれていることが不思議でならない。 帰路に撮った写真。線路は標準軌に改軌され、跨線橋も新しくなったが、少しカーブした細長いホームが14歳のときの私の記憶と一致するのであった。このあと、角館に移動し、秋田内陸縦貫鉄道に乗り換えた。

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