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2010.11.09
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カテゴリ:未分類
モロッコ2日目。
AM7:00起床。
目覚まし時計がなる寸前に、列車の音で目が覚めた。
顔を洗って、歯磨き。
朝食付きだったので、一階の簡易な造りの食堂へ。
ゆるやかな風が気持ちいい。
気温は20度くらいかな。
乾燥してるけど過ごしやすい。
食堂には、いかにも上流階級なモロッコ人のおっちゃん2人と白人バックパッカーが1人。
テラスにもテーブルがあったので誰も出てなかったけど、せっかくやし外で食べる。すると、しばらくしたら白人バックパッカーも席を移動して外に出てきた。
こんな天気のよい朝に室内で朝食とるのはもったいないよね、と言う代わりにぼくに微笑んできた。

はちみつトースト・ハムエッグ・オレンジジュース。
食後にエスプレッソ。

猫が木陰から物欲しそうにやってきた。
ハムの残りを水で洗って地面に置いたら、今まで姿が見えなかった猫二匹も合流して喧嘩をし始めたので一度追い払って、ハムを三分割して一匹ずつにあげた。

バックパックに荷物を詰め、AM7:30にホテルを出発。
ホテルのすぐ隣にあるカーサヴォヤージュ駅で列車の切符を買う。少しでも寝たかったので安全を考慮し、奮発して一等車。350DH。
AM8:40発の列車まで時間があったので、駅の売店でお菓子と水を購入。


行き先は古都・フェズ。


1000年前から変わらない営みを続ける迷宮都市・フェズの旧市街で2泊する予定だ。

モロッコの鉄道はまだまだ発展していなくて、路線の数も少ないけれど(地方都市への移動の多くはバスが主流になる)時間が正確なことで有名なので、安心して列車を待つことができる。
駅には改札口もなく、すぐにプラットフォームに出た。
すると、日本人が珍しいからか、みんな一斉に注視してくる。
大人は気むずしそうに、子供は無邪気に。

待ってるあいだに何枚か写真を撮る。
カサブランカの朝の出勤風景。高級そうな生地で織ったスーツ姿の人たちがたくさんいる。
鉄道は、やはりモロッコ人のなかでも、比較的富裕層にいる人たちの交通手段のよう。乗合タクシーや民営バスのほうが断然、安く済むもんな。
時間きっちりに列車がやってきた。
古ぼけたねずみいろ。
手動の開閉ドア。
一等車は4人掛けのちいさな半個室。
灰皿にはごみが詰まっていて、その機能を果たせそうにない。
リクライニングを限界までさげる。
どうやら次の駅まではひとりでこの部屋を独占できるみたい。
ゆっくりと列車は動き出した。
とてもしずか。
両となりにも乗客はいないようだ。
景色がとつぜん都会から、畑や放牧地が広がる田舎の風景に切り替わった。
おっちゃんとロバが荷物を運んでる。
大きな鳥が中空を旋回してる。
オリーブ畑。
羊の群れ。
日本と変わらぬ空と雲の色。
カサブランカからフェズまでは4時間の道のり。
少しうとうとしたら、すぐに次の駅に停車した。
モロッコのサラリーマンが部屋に入ってきた。
アラビア語であいさつ。
「日本人?」
「そうです」
「日本人は韓国人や中国人とよく似てるけど、すぐに分かるよ」
「なんで?」
「日本人は笑顔、中国人韓国人はしかめっ面で友好的ではない」

おたがい語彙の少ない英語と、指差し手帳アラビア語版とボディランゲージでコミュニケーション。 safiと名乗る彼は、35歳。落ち着いた水色と白のストライプのシャツに砂漠色のパンツ。ピカピカの革靴。この人も裕福な部類に入るだろう。
医療機器の会社に勤めていて、フェズの新市街にある病院に新商品のプレゼンに行くのだそうだ。
重厚な黒のアタッシュケースに入っているそれを見せてもらった。
レントゲン撮影の関連機器。

safiとはこのあと、ブッシュの率いたアメリカの話や、大多数のイスラム教徒は過激派に対して断固反対の立場をとっていることを理解してほしいという主旨の話をした。
「過激派は嫌いだけど、もし目の前にブッシュが現れたら、ぼくはダイナマイトを抱えて一緒に死ぬよ」と、safiが笑う。

ブッシュがムスリムを嫌うから、ブッシュはムスリムに嫌われる。


出発してから4時間、あっというまにフェズ駅に到着。駅は白を基調とした近代的な建築。天井がすごく高くて開放的に感じる。
safiは、ぼくが向かいたい旧市街の宿を地図で確認すると、駅前のプチタクシー乗り場でいかつい髭をたくわえたおっちゃんを捕まえて交渉までしてくれた。
safiは最後に「モロカンプライス」とにっこりと笑い、颯爽と新市街へと
歩いていった。
同じ列車で降り立ったであろう他の外国人観光客は、プチタクシーの押し寄せる波のような客引きに苦戦している。
ぼくは、少しだけ猜疑心を持っていた自分を反省した。
外国を旅するときの一番難しいところだ。
どこまで踏み込んでいくか、どこまで信用できるか。

safiは少なくとも信用できた。
いきなりプチタクシーの運転手と何やら話し出したときは、おもいっきり疑ってしまったけれど。



タクシーを降りると、もう眼前には旧市街を囲む背の高い城壁が広がっていた。

砂漠色の壁に、モロカンタイルで装飾されたブージュルー門が口を大きく開けている。
その口からは、人がひっきりなしに出入りしている。

ロバの嘶き
石畳を歩く靴音
客を呼び込む商人の威勢のよい掛け声
子供の笑い声
人々のざわめき


世界遺産の本で読んだフェズの音があたまの中にひろがっていく。
まずは宿を確保して探検だ。





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最終更新日  2010.11.25 15:40:08
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