「手」が好き
人間のパーツの中で、手が好きです。いや、いきなりだけど。 他にもいっぱい好きなパーツはあります。ざくっと言えば先端部分。足先とか手先とか口元とか… まあ、今日は「手」。 指や甲にある節。コツコツ、音がしそうな感覚。動きに合わせて浮いたり沈んだりする骨。爪が光を反射したり。 軽く握ったときや何かをつかんだ時の、小指の居場所。つまむ、力の入れ具合。体温。そっと触れる所作。 手にはその人の心がでるのかもね、生き方もでるっていうしね。 ピアノ奏者やバイオリン奏者の指の動き。目にも止まらない速さは、頭でなくて手が音を記憶する。仕事をする手。高らかに歌う骨。 何かを確保するときに揃ってしまう指先。効率的な形が一番美しい。 ポストに手紙を入れる瞬間。何かの動作の後の余韻。手を握って離れた後は。 何かに祈りを捧げるときの手の所作。合わせて離す。温もりから風の通る空間。反して伏せる。 なにかを懸命にする学ぶときに一番働くところは、もちろん脳だけど、目と同じくらいその働きをあらわすのが「手」かな…と。 そしてなにかをした後の余韻が表れるのも、「手」かな…と。 なにをしていても、どこかで指や手の平に神経が集中している。 何をどんな風に感じているか、「何もしていない」ということをどんなふうに感じているか。 何かに触れたときに感じる感触。そして触れられたほうの感覚を想像する。 そして私の体温。 見るのも触るのも好きな「手」だけど、まあ、誤解を招くこともあるので自重してます。だから、自分の手によく触れています。