おとなの蠍座新月予報2024
ここから先はおとなの蠍座新月予報です。こどものひとは、できればたよれるおとなのひとといっしょに読んでください。おとなのひとも、できれば信頼できるだれかがいるならいっしょに読んでください。(とても大事なことなので、毎年同じことをくりかえし書いています。今年も書きます。)「自分ではない誰か」との、身も心も投げうつ深い関わり合いのすべてが蠍座の支配下にあります。つまり。セックスと、セックスの前と後に生まれる気持ち、セックスのために、あるいはセックスが原因で起こることや問題、その責任、それらすべてが蠍座担当です。これは「蠍座はえっちな星座だ」とか「蠍座生まれのひとはみんなえっちだ」という意味ではありません。「えっちな気持ちに突き動かされているとき、ひとはみんな少し蠍座になる」という意味です。そして12サインの役割分担として、蠍座はえっちな気持ちが原因で困ったことが起きたときや、えっちな気持ちに関係することでわからないことがあるときに駆け込める窓口です、という意味です。えっちなこと関係の様々な情報や対応策がいちばん集まる場所になってますよ、えっちにまつわることで困ってしまったらここに来てね、という意味です。これは、蟹座の新月予報で書いた「蟹座は『お母さん系問題』の相談窓口になっている」というのと同じです。さて。えっちな気持ちが起こると、その気持ちのきっかけになった相手に深入りしたくなる。普段は越えない一線を踏み越えて、ぱんつの中身同士をくっつける裸のお付き合いがしたくなる。花に引き寄せられるミツバチのように。これが花とミツバチなら何の問題もないのですが、私たちは人間と人間(だいたい)なので、そう簡単には深入りできないこともあれば、簡単にできたとしても、そうしちゃいけない時と場合だってあります。深入りすることの中には大きな喜びもあるけれど、大きな危険もセットになっています。でも、したい。さあどうしようか。そんなときのために、蠍座と蠍座新月があります。危険より何より、まずは「経験」したい、花でもミツバチでもいい、自分がそのようなカラダとココロとに生まれついたならば、そう生まれたなりの「いい思い」がしたいんだ!というひともいらっしゃるでしょう。そんな願いごとも、もちろん蠍座新月にかけることができます。つまり、ひとをひきつける、「キャー、いい男!」「おお、いい女!」そんな風にひとから振りかえられるセクシーな自分になりたい、という願いごとです。その先のことだって願えます。自分ではない誰かに心をゆるすこと、体をゆるすこと。それによって相手と自分の関係・互いのこころとからだが取り返しのつかない変化を起こすこと。そのことから生まれる喜びを大きく深いものにしたい、という願いをかけるのに蠍座新月は最適です。また、心と体の深い部分、普段はぱんつで隠しているデリケートな部分をじかにくっつけあうことにつきものであるさまざまな危険から心身を守りたいという願いをかけるのにも今回の新月は向いています。そこに、どんな危険がひそんでいるか。かしこいおとなのみなさんはもちろんとっくにごぞんじですね?そんなの知りません、知らなくても平気だもんというひとはこの文の中では「おとなではないひと」というあつかいをします。ごめんあそばせ?蠍座は、俗に「死と生・再生と変容のサイン」と呼ばれます。怖そうですね。あるひとつの「自分よりも大切な何か」との関係に自分を注ぎ込み、命がけで相手と結ばれ、新しい力を得て生まれ変わる。これをイメージするのにいい例は、チベットの父母神像や、密教系の仏画によくある、男女の仏が抱き合っている像。あれです。なんかエッチなことをしているようにしか見えなくて困っちゃうぞ!という煩悩に溢れたひとは、変身ヒーローチームとかプリキュアとかの「合体必殺技」を思い浮かべてください。フィギュアスケートのペア演技を思い浮かべてくださってもOKです。集中して、信頼できる仲間と力を合わせて、自分ひとりでは出せない大技をきめる。あれが蠍座の世界です。蠍座は「これ」と心に決めた対象に心血を注ぎ込むのがテーマのサインです。それが裏返ると激しい「やきもち」「独占欲」になります。蠍座新月、自分の独占欲を鎮めたいひとにもおすすめです。独占欲や嫉妬心を向けられる側、望んでいないのに相手の性欲の対象にされる側、たとえば痴漢やストーカーやセクシュアルハラスメントの被害に遭っている場合には、それをシャットアウトしたい、心身を守りたい、というお願いもできます。蠍座の愛は「遮断して、煮詰める愛」です。人呼んで愛の圧力鍋。密室でふたり仲良く骨まで煮込まれてみたい方は蠍座新月にお願いをどうぞ。ただし、合意のない相手との圧力鍋、及びおとな対こどもの、またはこども同士の圧力鍋行為は暴力行為です。おとなとしてお付き合いをしていく上で必要な「人を見る目」「適切な警戒心」というのも蠍座の担当領域です。どこまでなら、相手に任せてもいいか。どこからは自分で自分を守らなければならないか。それを決める判断力も蠍座の大事なテーマです。「判断力」これに関連して、ちょっと脱線。あのね、全年齢版の蠍座新月予報で「クレジット(信用貸し)」のことを書きました。「クレジット」というのは「信頼」という意味だって。「あなたが借りたお金をうまく使って何らかの利益をあげる。その利益で、借りたお金に利息をつけて、お金を貸した私たちに返してくれる。あなたはそれだけの能力があると私たちは知っている。あなたは私たちに損をさせない。私たちに利息で儲けさせてくれる力がある。だから私たちはあなたを信頼して、お金を貸しましょう」そういう約束事で成り立っているのが「クレジット払い」だって話をしました。(誰かとする)セックスも「信用貸し」、つまり「クレジット」だと当番は思うんですよ。「相手のために身も心も投げうつ」っていうのと矛盾するようだけど。身を投げうつ、心を投げうつ、と表現するけれど、本当は自分の心や体はどこまで行っても自分のものだし、他人の心や体もどこまで行っても他人のものなんですよ、やっぱり(「自分のものは自分のもの。他人のものではないよ」というのは蠍座の反対側・牡牛座の世界ですね)。だけど、蠍座の世界では、自分の心や体を他人に「貸す」ことができるし、相手の心や体を「貸してもらう」ことができる。一時的に。そして、貸し借りした以上の何かと一緒に、戻ってくる(相手によっては踏み倒されることもあるかもしれない、御用心)。「クレジット(信用貸し)」というより、「投資」かな。相手によっては「投機(ばくち・ギャンブル)」。いずれにせよ、最初から損をしようと思ってお金やら心やら体やらを投げうつひとって、そうそういないわけです。貸す側としては「相手を見極める目」が大事だし、借りる側としては、貸主に「信頼してもらうこと」が大事。お金を貸してくれるかどうか、も、体や心を貸してくれるかどうか、も、基準はそんなに違わない、というお話でした。脱線終わり。さて。全面的に「おまかせ」するのはちょっと不安の残る相手だけれど、それでもそのひととお別れしたくはないという場合だってあると思います。その場合は、自分が全面的に危険を引き受ける覚悟が必要です。だけど、ふたり(あるいは、ふたり以上でする場合には関係する全員)が力を合わせて、同じ覚悟を分けあえる方がずっと心強いです。「深い仲」は「深く話せる仲」でもあってほしい、というのが当番の願いです。おとな同士だけでなく、もしもお子様がいるのであればお子様との間でも、年齢と理解力に応じて可能なかぎり、「深く話せる関係」をつみあげておきたいものですね。こどもに身の回りの危険と安全対策を教え、守ってやる第一の責任者は、その子といっしょに暮らすおとなです。どんな危険があるのか。何に気をつけてほしいのか。もし怖い目にあったり、あいそうになったりしたら、まずどこへ行けばいいのか。自分の体は自分だけのものであること。嫌なのに体を触ろうとする人がいたらイヤだと言っていいこと。前もって話し合っておきたいこと、伝えておきたいことは山ほどあります。たとえば動画「パンツサウルスの歌」がお子さんへ説明する助けになるかもしれません。パンツサウルスの歌(英語)きみのだいじな部分はきみだけのものパンツはそれをつつむものきみのだいじな部分はきみだけのものだれかが「見せて」って言ったらすぐ「やだ!」って言おうそんなメッセージを歌とアニメーションで伝える動画です(英語・字幕付き)パンツサウルス動画の配信元では「Talk PANTS パンツで話そう」という小さなこどもでも覚えやすい「だいじな部分のまもりかた」を発信しています(リンク先は英語。こども向けなのでとても平易な表現です)NSPCC Talk PANTS The Underwear RuleP Privates are private. だいじな部分は立入禁止A Always remember your body belongs only to you. わすれないで、きみの体はきみだけのものN No means No. 「いやだ」は「いやだ」っていう意味T Talk about secrets that upset you. きみを不安にさせるひみつのことを話そうS Speak up, someone can help. 打ち明けよう、助けてくれるひとがいるよ蠍座管轄であるこのおとな分野は「相手のあること」です。自分、あるいは自分のこどもが危険な目にあう場合だけではなく、自分や我が子が関わる相手を危険にさらす可能性のことも考えに入れて話す必要も、場合によってはあるでしょう。蠍座新月のときには、こういった問題について深く話し合う機会を持ちたいというお願いをかけることもできます。現在、家族やパートナーに言いづらい秘密や悩みを抱えている場合、思いきって相談したい、という願いごとにも向いています。嫌なことから目をそらさず向き合うこと、勇気を出して、腹を割って話すことも蠍座のテーマです。もしも、どうしても家族やパートナーには言えないのなら、当番からのお願いです。どうかひとりで抱え込まないで、プロの相談員や専門医を頼ってください。よい相談先が見つかるようにと蠍座新月にお願いするのもお薦めです。もちろん、願うだけではいけません。たとえば「性感染症(主に粘膜の接触でうつる病気)にかかったかもしれない」とか「望んでいないのに性的なことをされた」とか、「妊娠したかもしれない」とかであるのなら、新月に願う前にまずは具体的に解決へと動いてください!そして、もうひとつ重要なこと。天秤座からスタートした12サインの後半6サインは、すべて「他人がいるから始まること」をテーマにしています。天秤座から先は、もう自分ひとりの力や責任だけで済む世界じゃないんですね。ということは、です。逆に、天秤座以降のサインが支配する分野でトラブルが起きても、ひとりぼっちで解決しようとしなくてもいいんです。他人を巻き込みましょう。助けを求めましょう。力を借りましょう。手を貸してくれる誰かがあなたの近くにいることに気づいてください。そしてどうか、その人に頼ってください。蠍座系のトラブルの場合「その問題に当然、巻き込むべき人」というのは必ず存在します。たとえばあなたを子供の頃から案じ続けている、年上のひとたち(お母さんやお父さんでも、それ以外の人でも、信頼できるなら家族以外の人でも)。望んでいないのに妊娠をした、という場合なら、まず第一にお医者さん、そしてお腹の子のお父さん。暴力を受けたのなら、暴力から人を守るのがお仕事の、警察官や弁護士。必要な時に「助けて!」と言えることも、蠍座の重要なテーマです。「必要な時に『助けて!』と言えること」に関しては。「生きるか死ぬかの瀬戸際に追い詰められたとき」についても当番は同じことを申し上げます。セックスにまつわること以外に、「絶体絶命状態・生死の瀬戸際」も蠍座管轄です。そして蠍座は12サインの後半グループです。蠍座の「生きるか死ぬかのガケっぷち状態」も、あなたひとりの責任じゃないんです。あなたがひとりっきりで背負い込む必要はないし、背負いきれるものでもない。助けを呼ぼう。なるべく沢山のひとを呼ぼう。巻き込むことを恐れずに。どうせみんな最初から巻き込まれているんです。蠍座の管轄である「深い関係」と危険については、数年前から毎年、以下のようなことも書いています。重要なことですので、今年も載せます。蠍座の「他人と肉体的・精神的に結合する」や「自分以外のもののために心身を投げうつ」というテーマは、ここにきて急に出てきたものではありません。他人に心身をさらけだす蠍座の前には他人ととことん語り合う天秤座があり、その更に前には自分の内面を整理する乙女座があり、自己肯定感を高める獅子座があります。牡羊座を赤ちゃん、山羊座を還暦くらい、魚座が老人というように12サインと年齢を対応させて考えると蟹座、獅子座、乙女座がちょうど思春期に当たります。天秤座が新成人くらい、蠍座は若い大人として少し落ち着いてきた頃です。思春期やそれ以前の年頃のお子さんが性的なことをしたりされたりする、というのは蟹座・獅子座・乙女座がふたつもみっつも離れたアダルトなサイン、蠍座の行動を取っているようなものです。心身ともにとても負担の大きい行為です。こども時代から思春期にかけては、「自分の感情や意志、自分が何にドキドキするのかを表現できるようになること・自分はこれでいいのだと思えるようになること」という獅子座のテーマや、「今まで過ごしてきた子供時代を終わりにするために、これまでの自分を見つめ、自分に本当に必要なものは何か、自分なりにではあるけど考えてみること」という乙女座のテーマに、そのひとが「生まれてはじめて」取り組む時期です。そこがまだまだ十分には身についていないこどもたちがそれらをすっ飛ばし、蠍座の支配するおとなの世界に一日でも早く行こうと急ぐのは、とても危険なことだ、と当番は思うのですね。もう思春期は通り過ぎたという方であっても、蠍座の前段階である天秤座をすっ飛ばして、出会った相手といきなり性と生死の大問題を取り扱うというのも大変危険なことです。天秤座の「会話主体のお付き合い、沢山の意見や選択肢に触れる」段階を充分に経験しないと蠍座の段階に来たときに悪意ある相手のウソやゴマカシに対する「洞察力(かくされたものをただしく見抜く力)」がうまく働きません。また、もう「天秤座デビュー」は済ませたわ、というベテランのおとなであっても、人間関係やセックスや生死の問題でつまづいたらいつだって、何度だって乙女座(私って、本当にこれでいいのかな?)や獅子座(私は、誰がなんと言おうとこうしたいのだ!)のテーマに戻ってみることが必要だと当番は思います。もし必要なら、獅子座のもっと前、蟹座の段階まで戻ったっていいのです。「私は守られていたい。安全でいたい。誰にも侵入されたくない。ただただ甘えさせてほしい」必要なら、そこまで戻っていいんです。蟹座は「おかあさん問題」の総合窓口ですが「さびしい問題総合受付」や「助け合い相談窓口」でもあります。ひょっとして、自分が「えっちの問題」や「やるかやられるか・食うか食われるか・生きるか死ぬかの大問題」だと思っているものは実は「さびしい問題」や「安全と安心の問題」なのかもしれない。そこを混ぜてしまったら、頭がごちゃごちゃになって後で困るかもしれないな。そう思ったら、お泊り話やご休憩話を保留にして、安心できる場所へ、安心できるひとのところへ帰るのだって、立派なおとなの選択です。蠍座の180度反対側まで戻ったっていいんですよ、牡牛座です。「わたしのからだは、わたしのもの」という基本に。蠍座と牡牛座はふたつでひとつ、一対のサインです。わたしのからだはわたしのもの。あなたのからだは、あなたのもの。大切なからだだから、あなたにもわたしのからだを大切に扱ってほしい。わたしはあなたのからだも大切にしたい。からだの扱いかた、守りかたについて科学的に正しい知識を持っている(双子座)かな?そのことをお互いに話し合える(天秤座)かな?それらを総合した先に「わたしたちはお互いに、自分のだいじな体を預け合えるほど信頼しあえているかな?」という蠍座の問いがあります。全ての年齢の方に向けて、当番は願います。蠍座の支配分野で「おとな」に分類された行動や願い事をしようという方は、「今の自分(たち)にとって、その願いが叶うことは本当にいいことか?」「今の私(たち)は、本当に『蠍座の段階』に進みたいのか?」ということをよく確かめてからにしてください、と。引き返せない場所までただ踏み込んでいくだけがおとなじゃない、ときには名誉の撤退を選べるというのも、おとなには必要なスキルだと当番は思います。だから、何度でもしつこく(←これも蠍座のテーマ)書きますけれど今回の新月、「ご利用は計画的に」。