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2020/05/08(金)00:21

Perfectを目指したヒロインが行き着いたさきは~映画「ブラック・スワン」

アメリカ映画(1106)

天才なんてほんの一握りでしょう。他の人は完璧になろうとして努力する。でもそれは、完璧になることが決してない人間が一生追い続けるテーマなのかもしれません。だって追い続けすぎると、とんでもないことになるんですもの。この映画のヒロイン、ニナのように。 ブラック・スワン Black Swan 出演 ヴァンサン・カッセル ナタリー・ポートマン(アカデミー主演女優賞) ミラ・クニス  ウィノナ・ライダー バーバラ・ハーシー 監督 ダーレン・アロノフスキー ニューヨーク・シティ・バレエ団に所属するバレリーナのニナは、踊りは完ぺきで優等生のような女性。芸術監督のトーマス・ルロイは、花形のベスを降板させ、白鳥と黒鳥を同じ人物が演じるという新しい振り付けで新シーズンの「白鳥の湖」公演を行うことを決定する。そしてニナが次のプリマ・バレリーナに抜てきされるが、気品あふれる白鳥は心配ないものの、狡猾で官能的な黒鳥を演じることに不安があり……。 二ナの口癖は「完璧になりたいI just want to be perfect. 」。その他大勢だった母親の期待に応えるため、そして自らの完成度を高めるために、彼女は周りのもの全てに気を使う。その様子は白鳥の湖のヒロインそのものだ。だが、一方で黒鳥は大胆で狡猾、そして官能的と、全く逆のキャラクターである。白鳥として完璧であればあるほど、黒鳥から遠ざかる。あまりにも対極の性格を併せ持つような事は不可能だ。その歪みがニナの見る幻影として現れる。 ダーレン・アロノフスキー監督は『レスラー』においても、ミッキー・ロークが不可能ともいえる試合に臨む姿勢を描き続けた。レスラーは彼が望むものを手に入れられるが、その代わり代償を払う。しかしその代償は当人にとっては惜しくない。それならばいいではないか、という姿勢だ。本作も同じだ。 ラストシーン、ニナは望んていたものを手に入れる。 ルロイ「君は何をした?Nina, what did you do?」 ニナ「感じたわ。パーフェクトよ。私はパーフェクトI felt it. Perfect. I was perfect. 」 その表情は至福に満ちている。 4歳から13歳までバレエを習っていたポートマンは、今回ニナ役のために20ポンド減量。リリ―がいつも黒い服(下着に至るまで)を身につけているのは、ニナおと対極のキャラクター(すなわちブラックスワン)であるからだ。当初メリル・ストリ―プが病的な母エリカにと考えられていた。また、ブレイク・ライブリ―とエヴァ・グリーンはリリ―役のオーディションを受けた。高圧的な監督リロイ"Leroy" のネーミングはフランス語の王を意味する"le roi"から来ている。ルロイを演じたヴァンサン・カッセルはNYバレエの共同設立者ジョージ・バランシンを念頭に置いたそうだ。パーカー・ポージ―もニナの前のプリマ、べス・マッキンタイヤを演じたがっていたし、ジェニファー・コネリーやレイチェル・ワイズも候補に挙がったが、ウィノナ・ライダーが演じた。 ​ブラック・スワン【Blu-ray】 [ ナタリー・ポートマン ]​​楽天ブックス​ 栃木レザー「シルフィ」使用!【送料無料】栃木レザー「SILFYシルフィ」使用マグネットメガネケ... 価格:6,930円(税5%込、送料込)

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