2017/07/02(日)00:00
この妻にして ワレサあり~映画『ワレサ 連帯の男』
みなさん、こんばんは。
遂に東京都議選ですね。今日の夜には結果が出ています。なんか自民党自滅してましたね。
さて、こちらは強烈なリーダーの話です。
ワレサ 連帯の男
WALESA. CZLOWIEK Z NADZIEI/WALESA: MAN OF HOPE
監督
アンジェイワイダ
80年初頭、自宅にイタリアの女流ジャーナリスト、オリアナ・ファラチがインタビューにやってくる。相手はレフ・ワレサ。グダニスクのレーニン造船所で働く電気工から、独立自主管理労組「連帯」の初代委員長になった彼は、これまでを語り始める。
1970年12月、ポーランド。グダニスクのレーニン造船所で電気工として働くレフ・ワレサは、物価高騰に抗議する労働者とそれを武力で鎮圧する政府の双方に冷静になるよう訴えて検挙されてしまう。これを機に普通の労働者として生きてきた彼の生活は一変し、政治活動へとのめり込んでいくように。やがて、レーニン造船所のストライキ指導部の先頭に立ち、国家の民主化を訴えた独立自主管理労組「連帯」委員長となる。しかし、その活動を懸念する当局に軟禁されてしまう。
「あんな女に会うのにネクタイなんか締められるか!」と辛口インタビュアーに会うのを散々渋るシーンからこの映画は始まっている。一方で、インタビュアーの車を見張っているらしき政府関係者がいることも明かされる。ノーベル平和賞をもらっていても、彼はまだ安全ではないのだ。
何度も彼は連行され、その度に指輪と時計を置いていくシーンが繰り返される。「もしもの時は売れ」と言うが、戻ってこなければ形見になる。だが、子だくさんの一家を妻一人が支えるには、そうした形見も売るしかない。そんな中でも自身の主義主張を捨てることはできなかった。
強固な意思を持つワレサを描きつつ、映画は、一方で妻にもスポットを当てている。夫の心情を理解しつつも、昼も夜もなく見知らぬ人々が家に押しかけ、いつ帰ってくるのかわからない夫を待つ日々を耐える。乳母車にビラを隠しているのが見つかって、赤ん坊ともども留置場に入れられた夜など、気が気でなかったのではないか。夫の代わりでノーベル平和賞授賞式に出席した際には、屈辱的な検査を受ける。夫と同じだけの重荷を背負う覚悟がある妻なくして、ワレサの君臨はなかった。
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