カテゴリ:数学
コクセターはこう書いている。
「知性ある子どもを正多角形(紙や厚紙を切り抜き、ふちに糊代を付けたもの)で 遊ばせれば、必ずプラトン立体を再発見するだろう。 プラトン自身もそのような「子供っぽい」方法でプラトン立体を組み立てた。」
多面体を構成する多角形の連なりを平らにしたパターンをトレースして多角形の 「網目状構造」をつくり、それを使ってこの種の対称性の高い立体の模型をつくることもできる。 コクセターは著書の『幾何学入門』で弾力性のある正12面体の模型の作り方を説明している。 この模型は、二つの網目状構造を「お椀」のように重ね合わせ、 それをゴムバンドで束ねることによってつくられる。 組み立てると、正12面体の模型に命が吹き込まれる。 原始的なバネ仕掛けの働きで、上から押しつぶせば平らになり、 本のぺージの間に挟むことができるが、重しがのっていなければ、自然に跳ね返って、 もとの形に戻る。 コクセターは、講義中に、正12面体の模型をなくした振りをした。 「やれやれ!」と講義中につぶやき、「私の正12面体はどこに行ったんだろう?」と言って 辺りを見回し、本を開くか、紙の束を持ち上げると、 模型が飛び出して姿を現すという仕掛けだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年01月24日 19時42分22秒
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