|
テーマ:農業研修(93)
カテゴリ:農業研修
2月21日。研修11日目。
昨夜もしとしと冷たい雨が降っていた。だが朝方には雨は上がった。 そして出掛ける頃には雲間から眩しい太陽が顔を出した。 何かしら前途に希望を感じさせるような朝だ。 なぁ、クロよ。お前もそう思わないか? 「よう、おっちゃんおはよう。今日はええ天気になりそやな」 とでも言っとるんかいな、お前は。いつも気さくに挨拶してくれて有難うよ。 朝一はじーちゃんと牛の餌やり。 それから今日も草刈り。 草刈りと言ってもご覧のように枯れた草を刈っているに過ぎない。これから牧草を播こうというのだ。珍しく則夫さんも一緒に草を刈る。 そうして昼に小屋へと下りて行くとニット帽をすっぽりとかぶった若い女の子が小屋の前で七輪で魚を焼いている。2日程前からWWOOFで来ているという東京から来た女の子らしい。 この女の子、東京は下町の門前仲町に実家があり、銀座の職場に通う看護師さんだ。お父さんは築地の仲買人だとか。江戸っ子や。 しかし四国の山奥、こんな標高の高い山で東京の下町から来た江戸っ子の女の子が、黙々と七輪で魚を焼いている姿がなんとも可笑しくて思わず写真を撮ってしまった。 昼食を渡辺さん夫婦と江戸っ子のネーさんも一緒に摂りながら久しぶりに関東の人間と話しができてなんだか異国で同郷の人に出会ったようで嬉しかった。 思えば最近研修中も黙々と一人で作業し、やりたい養鶏もできず、人と余りまともに話す機会もなかったのだ。久しぶりに同世代の人と話せた気がした。 同世代と言っても私よりずっと若いのだが、私も初対面の人には30そこそことかに見られるのでそういう意味で思い切って同世代と言っちゃったけど、怒られるかね。 渡辺さんによるとこのAさんは独身で農家に嫁に来てもいいとのことで、昼から大豊に移住した新規就農者の独身男性数名に合わせに行くのだそうだ。 ああ、それで私はお留守番して残りの草刈りをしとけということですか・・・・・・一応私も独身の新規就農希望者ですけどね。あ、このAさんとても綺麗な人でしたよ。 昼過ぎ。すっかり晴れた。快晴だ。 独りぽっちで草刈りをしていて、ふと見上げると太陽が眩しく私を照らしてくれた気がした。 とても、明るい。 太陽が照らしているというよりも光が降りてきたような、そんな明るい午後だった。 独りで色々考えながら草刈りを続ける。 この日は久しぶりに心が軽くなっていた気がする。 そうして少しずつ日が傾いていた。 福寿草の群生地にも眩しく午後の光が射し、なんだか暖かい気持ちのまま日が暮れた。 そして夕食。 たまには洋風な食事にでもするか、と思ってロコモコ風食パンピッツァみたいなものをフリャーパンで(何故か名古屋弁ぽい)作ってみた。 そして食後にご飯を炊きなおして、夕方渡辺さんの奥さんからおすそ分けしてもらった立派な油揚げでおいなりさんを作ってみた。 ちょっと放置したため焦げているのが、チャーミング。な、訳ないか。 続く。 「ねはんの里」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.23 23:37:07
コメント(0) | コメントを書く
[農業研修] カテゴリの最新記事
|