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カテゴリ:医療情報
一番の予防法はピロリ菌の除去 (ヨミドクターより)
日本胃癌がん学会は10月10日、東京都内で市民公開講座を開き、その中で東邦大学の三木一正名誉教授ら4人の専門医が、胃がんのリスク検診や内視鏡治療、腹腔ふくくう鏡手術、薬物治療の最新情報をそれぞれ紹介。 ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)を除去すれば、胃がんのリスクが大きく下がることなどレクチャーした。 2005年にノーベル賞を受賞したロビン・ウォレンとバリー・マーシャルの功績によって、 胃がんの発生はほぼピロリ菌感染者のみということが判明している。 特に20歳代、30歳代でピロリ菌を除去すると、胃がんは99パーセント予防できるという。 最初に登壇した三木名誉教授は、胃がんの一番の危険因子は毒性が非常に強い遺伝子を持つ細菌、ピロリ菌への感染であり、「胃がんを防御するにはピロリ菌を除去して、たばこをやめることの2点に尽きる」と話した。 近年、このピロリ菌感染の有無を調べる検査と、加齢による胃粘膜の萎縮の有無を調べる検査を組み合わせた「胃がんリスク検診」が行われているという。 問診や血液検査の結果をA群からD群に分類することから「ABC検診」とも呼ばれており、ピロリ菌の感染も胃粘膜の萎縮もないA群は胃がんの発生率が1パーセント以下という調査結果が出ている。 ただし、過去にピロリ菌を除菌した人は、同じA群でも純粋な未感染者と同列に考えられないという。 これまでに、東京都の足立区や目黒区、神奈川県横須賀市など全国で約9万人を検査したところ、 がんの発見率が0.35パーセントと、従来のレントゲン検診より3~5倍多いことが分かっている。 検査費用も軽減できることから、ABC検診を採用している自治体や企業も増えているという。 ◇体への負担が少ない内視鏡治療 続いて登壇したのは、聖路加国際病院消化器内科の石井直樹医長。 内視鏡による胃がんの検査治療について話した。 「内視鏡治療をした後にピロリ菌を退治した患者さんは、ピロリ菌を退治しなかった患者さんに比べ、 胃がんが再発する可能性を約3分の1に減らすことができます」と、石井医長もピロリ菌除去の重要性を説く。 医療機関と医師 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/10/20 12:00:28 AM
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