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テーマ:生き方上手(688)
カテゴリ:ダイエット・健康
癒しや、リラクゼーション、そして快感のキーワードの一つに「アルファ波」がある。これは、脳波の一種なのだが、これに2種類あるそうなのである。
一つは、癒しとかリラクゼーションや眠りにつくときの心地よさのアルファ波、そして、もう一つは、頭がすっきりするとか、爽快感という、部分のアルファ波なのだそうだ。 後者のアルファ波は、座禅を組むと出てくるアルファ波がそれにあたる。 座禅に関する書籍を読んでいると、座禅を組むとアルファ波が出ると書かれていて、それだったら、眠くなるなるのでは、と思っていたが、もう一つのアルファ波があって、それが、頭をすっきりとさせるのであれば、納得がいく。 座禅を組むと出てくるアルファ波は、脳内の物質のひとつである、セロトニンと関係するそうである。 このセロトニンは、脳をエンジンとたとえると、アイドリング安定装置のような役目で、エンジンを温めて、いつでも走れるようにする役目があるという。これが不安定だと、エンストしたり、エンジンが故障したりする。それが、鬱だったり、キレるとか、動物を虐待する行為などとして現れるそうである。 また、セロトニンは、鎮痛効果もあるらしい。つまり、ある種のストレスへの強さの源でもある。 このセロトニンを、分泌させるには、反復運動がいいそうだ。たとえば、歩行、自転車、咀嚼、水泳、エアロビクス、そして、長いサイクルとしては、朝起きて太陽の光を浴びるという生活習慣などがそれにあたる。そして、座禅やヨガ、気孔なども、一見、動きが少ないとはいえ、呼吸法により、反復運動をさせることによって、セロトニンを発生させるという。 呼吸法は、奥が深く、本来は、心臓とか自分の意思で止める事の出来ない自律神経系という、自分の意思でコントロールできない部分でもあるに関わらず、それらに関係する筋肉をコントロールできるようになるという。 以前、素潜りの世界記録保持者に関するイベントとWebページのの仕事をした事がある。この素潜りとは、映画グラン・ブルー(グレートブルー完全版)で、行われているあの潜水競技である。 その競技者は、鍛錬により、恐るべき技能を持っている。 当時の世界記録保持者である、ウンベルトペリッツァーリは、ヨガの訓練をし、自由に腹筋や背筋をコントロールし、内臓を肋骨の中に入れてしまうことが出来る。これは、水深100メートル以上になると、大気圧の10倍以上の水圧がかかり、肺が、リンゴの大きさぐらいになってしまい、そのため、肋骨が折れてしまう。だから、内臓を、肋骨の内側に入れてしまうことで、肋骨が折れるのを防ぐのだそうだ。 普通の人は、水深30-50メートルまで沈んだ段階で、内臓と肺との間にある横隔膜がびっくりするなどして、気絶したりショック死してしまうそうだ。 実際、映画の撮影中に、潜水アスリート役のジャン・レノも、セットのプールで30メートル潜っていないにしろ、何度か気絶しているという。 さて、この危険な競技であるが、潜水をする前に、10分くらい、深呼吸をして、競技が出来るコンディションを整えている。映画では、けっこう簡単に潜ってしまっているし、DVDで発売されている、ジャック・マイヨールが、50代にして、世界記録を樹立する映像でも、カットされている部分だが、ここがとても重要な部分だと思う。座禅では、二つのアルファ波のうち、爽快感とか頭がさえる、セロトニンと関係するアルファ波が、目を瞑っただけで出てくるアルファ波との関係が逆転するのが、5分から7分だそうである。そう、10分という時間は、セロトニンの分泌と関係がありそうなのだ。 呼吸という、反復運動をすることで、セロトニンを発生させている。それによって、平常心になることで、余分な力を出させない、つまり、余分な酸素を消費しないとともに、高圧というストレスに強い状態にさせている。これが、記録を出せるコンディションなのだ。 さらに、その呼吸法は、肋骨の中に内臓をいれる事の予行演習にもなっている。 潜水競技という、特殊なことでなくても、セロトニンは、効率的に仕事をするにおいても効果があるように思う。 通勤をするときに、15分ほどの徒歩の区間を設けるとかでも、仕事の能率が高まるかもしれない。 実際、煮詰まったとき、そとをぶらぶらと歩いたり、自転車に乗ると、頭がすっきりする。 会社勤めのとき、定時の間は、社内にいないといけないので、これが出来ずに困った事がある。仕方なしに、馴染みの客や外注に無意味なアポイントを入れて、外に出て、解決するのだが・・・。 また、ワークショップなどでも、導入部分に、アイスブレークの目的に、ちょっとした運動をする事があるが、これも、セロトニンと関係あるのだろう。 いずれにしても、頭のすっきりとする、アルファ波を出す訓練や習慣づけが、このストレス社会、いや、ストレスレス社会を活き活きと過ごす、一つのスキルなのだと思う。 ★参考文献★ 「セロトニン欠乏脳」 キレる脳・鬱の脳をきたえ直す 著者:有田秀穂|出版社:日本放送出版協会|発行年月:2003年 12月 ISBN:4140880937|本体価格:680円 「アプネア」 海に融けるとき 著者:ウンベルト・ペリッツァーリ/早川信久|出版社:にじゅうに|発行年月:1996年 10月 ISBN:4931398022|本体価格:1,748円 「禅の本」 無と空の境地に遊ぶ悟りの世界 著者:―|出版社:学習研究社|発行年月:1993年 04月 ISBN:405106025X|本体価格:971円 ★参考DVD★ 「ジャック マイヨールの海と夢」 販売元 ソニーミュージックエンタテイメント SVWB-3031 「グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版」 (DVD) Le Grand Bleu FXBH-2298 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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