|
テーマ:☆本日の夜定食☆(190)
カテゴリ:食べものネタ
ここんところ、仙台への出張が続いているが、まだ、仙台の名物の牛タンを食していなかった。そこで、今夜は、少し、仕事がはやく終わったので、(正確にはこれからホテルに帰って仕事)牛タンを食べに行くことにした。
牛タン焼きは仙台が発祥地で。国分町の「味太助」の初代、佐野啓四郎(故)が昭和23年、仙台市中心部に牛タン焼きの専門店を開いたことが始まりだった。 佐野啓四郎が、東京で料理の修業をしていた二十代の頃(昭和10年頃)、フランス人のシェフからシチューなどに使う牛タンの味を教わったことをきっかけに、日本人好みの味付けに工夫を重ねた結果出来上がったという。 また、一説によると、タンは、牛でも、あまり食されない部位だったことで、比較的安価に手に入ったという事もあるという。そして、定食として、共に食する。テールスープは、舌から尻尾という牛の両端を食することで、牛のほんの一部しか食べてないのに全部食べたような気になるしゃれっ気のメニューであるとともに、食が貧しかった時代に、ゼラチン質による栄養価の高さを提供したかったという思いがあったのではと思われる。ご飯も、麦飯というところで、貧しかった時代の食の名残とともに、どう、栄養を採らせて、きてくれたお客さんに元気になってもらおうかという、店主の思いが、そこに感じられる。 さて、そんな、仙台名物の牛タンだが、ここんところのBSE問題で、アメリカの牛肉が手に入らなくて、価格が高騰している。 看板には、1360円と書いてあるにもかかわらず、1500円で出していた。 個人としては、1500円出して、いい内容の料理だと思っていたが、牛タンは、大衆の料理という要素を持っているだけに、この値上げの幅は、消費者に与える影響は大きいのかも知れない。 牛タンを出している店の中には「米国産牛肉早期輸入再開を求める会」 http://kaikin.jp のポスターが貼ってあったり、名刺サイズのチラシが置かれていたりする。 それを見ると、今回のBSE騒動で、焼き肉屋などの2000件の倒産・廃業があったという。それに対して、英国滞在経験者以外に、被害が出ていないのに、規制するのはおかしいと言っている。 まあ、多少、論理の飛躍はあるが、言いたい気持ちはわからんでもない。しかし、気になる表現もある。 「牛タン屋さんでは、販売するメニューがない為、豚やオーストラリア産牛肉を使用した代替メニューを売っています。 あのおいしい牛タンは食べられません! 焼肉屋さんでも人気メニューだったアメリカ産牛肉のカルビが消えました。 牛丼屋さんも牛丼なしの定食屋さんになってしまっています。」 んー。これを読むと「オーストラリア産の牛肉は、美味くない」と言っているようにも読める。 いま、自分たちの売っている商品を美味くないと言ってしまうのは、なんなんだろうか。個人的には、オーストラリア牛でも、関西系の焼き肉屋の宣伝と同じ言い方だけど「うまいもんは、うまい」のである。 消費者のデメリットは、牛肉の絶対的数量が少ないから発生することで、どこどこ産の味の問題ではないような気がしている。 BSE問題の発生以降に、牛肉の味が低下していると感じるのならば、それは、牛肉の絶対量が少ないため、いままで、市場には出していなかった、衛生上には影響ないが、品質の悪い肉などを流通させている可能性が高いと思われる。だから、必ずしもオーストラリア牛が不味いというわけではないはずだ。 逆に、アメリカ産の牛肉が流通している状態で、オーストラリア牛の輸入がストップしても、少なからずも、同じような現象が起きるかも知れない。そのときに、この団体の方は、アメリカの牛肉がまずいと言うのだろうか。言わないだろうなあ。おそらく、オーストラリア牛より、アメリカ牛を輸入するのに強い業者が、会を作ったのではないだろうか。 私個人としては、国際基準というものは、最低基準のものなので、それをクリアする事は当然のものとして、国際基準より厳しい、日本の基準で、輸入をどうするかを決めてもいいと思う。ただし、厳しい基準を設けたことによって、発生するコストや、安全性の向上を比べてみて、割に合うのかなどは、きっちりと、考えて欲しい。 危険な部位を除いての輸入なら、大丈夫なのではないかという、この会の主張もうなづける部分も多いし。 日本は、止める文化なので、止めることに必死になって、流れることのメリットが解っていない事もあるので、安全性と言って止めるより、どう流せばいいのかという発想で、問題解決することが大切なのだと思う。 牛タン・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.04.04 16:17:27
コメント(0) | コメントを書く
[食べものネタ] カテゴリの最新記事
|
|