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2005.07.26
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25日に政府の男女共同参画会議が行われ、学校での性教育について、「児童生徒の発達段階を踏まえて行うよう、学校関係者等に周知徹底を図る」という方針が明確になってきているという。
現段階では今回の議事録が公開されていないが、5月17日に行われた、前回の男女共同参画会議(第18回)では。

(塩谷議員代理)
 性教育について、文部科学省は、学習指導要領にのっとって児童の発達段階に沿った時期と内容で実施する、保護者や地域の理解を得ながら進める、学校全体の共通理解を図って進めることを基本的な考えとして進めている。
国会でも取り上げられたような過激な性教育が話題になっていることは大変遺憾であり、改めて基本的な考え方を周知徹底するとともに、公立義務教育諸学校における性教育の実態を把握し、その調査結果を踏まえて、中央教育審議会で議論をしていただくこととしている。
いずれにせよ、実態を把握し、是正すべき点は是正し、発達段階に即した適切な性教育を推進していく。 

なんて、いう話しもでており、これをさらに進めた形となっているようだ。
これは、「過激な性教育がジェンダー、ジェンダー・フリーの名の下に行われているとの国会でのやりとりがテレビで放映された。」ということなど、自民党などにある「行きすぎた性教育」への批判を反映させた形だといえる。

でもさぁ、なんか違和感があるのよね。
つまり、「学習指導要領にのっとって児童の発達段階に沿った時期と内容で実施」ということは、「学年によって決められた方法で、性教育をしなさい。」ということで、これが、必ずしも、成長の発達段階に応じた教育とは言えないということなんですよね。
小学校1年生なんかでは、4月生まれの子どもと、翌年の3月生まれの子どもとでは、1年近く差があるわけで、この歳の一年の差は、標準的な発達段階からみても、その差が大きいだろうし。
そもそも、人って、それぞれのペースで成長するわけで、当然、発達段階にバラツキがでる。
第二次性徴期に突入するのも、かなりのバラツキがある。
それなのに、学年によって決められた方法で性教育をするというのは、どだい無理な話だ。

さらに問題なのは、ませてしまった子どもに対しての、発達段階に合わせての教育をする事に対しての、方策が見えないことです。
実際、小学生でもセックスしちゃう人もいるわけで、小学生だからといって、避妊や性感染症対策の方法を、発達段階とずれているからと言って、教えないというのは、性感染症に対して無策だということでしかない。
実際、高校生あたりで、性感染症が蔓延しているということも、日本がODAで途上国に対し指導し実績を上げている一方で、当の日本は世界的にみてHIVの対策で遅れているという事実にしても、理論と実情がずれているために、適切な時期での教育の機会を逸してしまっていることも原因の一つだともいえる。
実際は、「行きすぎた性教育」を押さえるという流れの中で、そもそも、きっちりとした性教育をしなかったという事が大きいんですが・・・

また、「行きすぎた性教育」を押さえることで、「この年齢、この学年では、こうありなさい」という意識が高まることで、人の多様性を認められなくなるということだ。
よく、育児雑誌なんか読んで、この時期に、こういう事をしていないのは、この子は遅れているとかいうことで、とても悩んでしまうママさんも多いそうだが。こっちは逆で、一定以上、成長してしまってはいけないという足かせがかかることで、ませている子どもを否定してしまうことになるのだ。
性教育、ジェンダー教育って、ある意味、多様性を認める場であると思うのですが。規定された成長段階に合わせて指導要領にのせてしまうのは、多様性を否定してしまうことになりかねないように感じるんですよね。

最後に、最大で且つ、根本的な部分なんですが・・・
知識偏重でなく、実感を伴うかたちでの性教育とか、妊婦、赤ちゃん、幼児、他の学年の子ども、はたまた場合によっては悪い大人も含め、いろんな人と接することで、体感的に学習することが大切で。
「行きすぎた性教育」を恐れる理由は、「行きすぎた性教育」により、過度な情報による刺激が危険であるとすれば。情報でない性教育にシフトすることが、いわゆる「行きすぎた性教育」を無くすことにもなると思います。

そのあたりが、どうも話し合われてなさそうなのだ。
ここが、一番、問題だと思う。

とにかく、25日の議事録を早く公開して欲しいところだ。

★参考
性欲教育のススメ
続・性欲教育のススメ
mixi版 「性欲教育研究会」  7/26現在 280人も参加しています。 ※残念ながら、mixiに入っている人しか見れません。






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最終更新日  2005.07.26 11:48:24
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