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先日自閉っ子の中学卒業式がありました。泣かないことに決めていたのですが、みんなに交じって入場する姿を見たときから涙腺が緩んでじわっと来てしまいました。
思い出すのは小学校の入学式です。あの時は親と離れることができるかが心配で、はらはらしました。弱視なので人にぶつからないで歩けるか、そんなことも心配しました。先生に手をひかれてよたよた歩く後ろ姿を見ながらやっていけるかどうか考えたことを思いだしました。 散歩しながら歩く訓練をしたこと。興味のあるものを探して見る訓練をしたこと。時間のかかったトイレトレーニング。 今卒業生席に姿勢を正して座っている姿にはもうあのころのひ弱さはありません。目もよくなり眼鏡は掛けているものの、日常に不便はありません。まっすぐ歩くこともマスターし、今は跳び箱もできるし走るのも早くなりました。筋力もつき、本当にたくましくなりました。 名前を呼ばれて「はい!」と力強く返事をして、卒業証書を受け取りました。そのあと保護者席の前に出て、両手で高く卒業証書を掲げました。よくここまで育ってくれたなあ、と思うと泣けてきます。自閉っ子は平気な顔で自分の席に戻り、ほかの子が証書を受け取るのを見ています。 自分の子が終わっても、知っている顔が続きます。小さかったころのことが思い浮かんで、よその子見てても泣けてきます。 そのあとは在校生の送辞と送る歌です。子どもの歌って聞いてると泣けてくるので私は嫌いです。頑張って歌っている姿にうるうる来てしまいます。しかもそのあとに卒業生答辞と歌です。自閉っ子も頑張って歌っています。小さいときは歌の意味がわからずお経のように唱えるだけでしたが中学に入って音楽が好きになって歌うことができるようになりました。 本当に努力していろんなことができるようになったなあとこの15年の歩みを思いました。泣いても怒っても言うことを聞かせてきたことがあったけど、がんばれせてよかったとそう思いました。 今は私の手をどんどん離れて、あまり手をだすと拒否されます。いつも私の手を必要としていたあの小さな子はどこにもいません。手を出すのは向こうが求めてきたときだけです。私も子離れする時期が来たのかもしれません。 式が済んでから担任の先生に「がんばれよ」と声をかけてもらう顔の誇らしげなこと。4月からは高等養護学校の一年生です。新しい道にむかって歩む自閉っ子をこれからも応援していこうと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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