2009/11/06(金)15:55
アメリカン・ナイトメア
アメリカのホラー映画は1970年代から1980年代にかけて、オカルト映画とともに話題になり人気がありました。特殊メイクの技術向上など色々な要因が考えられますが、一番の要因はクラッシックホラー(たとえばドラキュラ、フランケンシュタイン等)を見て育った世代が映画監督になり、特殊メイクなどの技術進化とシンクロしてリアルな映像を撮る事ができるようになっかことが1番ではないでしょうか?
今回はそんな時代のアメリカのホラー映画にスポットを当てたドキュメンタリー映画
「アメリカン・ナイトメア」のビデオがありましたので紹介いたします。
監督・脚本:アダム・サイモン 編集:ポール・カーリン 撮影:イモー・ホーン
キャストはホラー映画の巨匠たち
ウェス・クレイヴン(鮮血の美学)、ジョージ・A・ロメロ(ナイト・オブ・ザ・リビングデッド)、トビー・フーバー(悪魔のいけにえ)、トム・サヴィーニ(特殊メイク担当)、ジョン・ランディス(狼男アメリカン)、ジョン・カーペンター(ハロウィン)、ディヴィット・クローネンバーグ(シーバース)
この映画は、これらの監督たちのそれぞれの作品がその時代のアメリカ社会が抱える、見えない狂気を表現したものだということを映画映像と現実ニュース映像を織り交ぜながら解説していくという内容。
たとえばジョージ・A・ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」では公民権運動の黒人に対する白人の暴力的鎮圧行為を、ゾンビを撃ち殺していく(実際には既に死んでいるが)ハンター達の場面になぞり
また同様に「ゾンビ」では70年代の景気や情勢の安定により消費することに熱狂する国民の姿を死んでもなおショッピングセンターに生きていた当時の思い出に導かれさまようゾンビに重ね合わせています。
すこしゴリ押しに感じましたが、「悪魔のいけにえ」ではウーマンリブ運動に結びつけたりと、すべての解説に信憑性を感じます。
この「アメリカン・ナイトメア」を観た後に、紹介されていた各作品を観れば違った感じ方が出来て面白いのではないでしょうか。
それでは次回
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