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カテゴリ:伊豫の今と昔の資料と考察
西法寺の薄墨桜(2008/04/11 imajouの独り言から転載)
西法寺に薄墨桜を見に行って来た。明後日の日曜日頃が満開の筈だが、明日も明後日も行けないので、少し早すぎるのを承知で行って見た。住職の話では昨日はまだ2・3分咲きだったが、今日暖かかったので一気に開き、五分咲きくらいになったとのこと。桜は矢張り晴れた方が映える。花が綺麗に撮れた。品のある八重桜。花弁は16枚。接木やバイオで増やしているので、いつか山一杯に薄墨桜が咲き誇る日が来るかも知れない。(写真はクリックすれば拡大) ![]() P1030711t posted by (C)imajou 南海放送が今日この桜を生中継するので、その準備をやっていた。僅か2~3分の放映のため、何時間も前から準備、ご苦労なこと。 西法寺の軒丸瓦の紋(2008/04/13 imajouの独り言から転載) 西法寺の古い歴史を伝えるものが、薄墨桜のほかにもう一つ有る。それは西法寺本堂の軒丸瓦の紋で、16枚の花弁を持つ菊の花、即ち菊の御紋章である。 寺伝が伝える薄墨桜の由来は、広く知られている。即ち、天平の昔天武天皇が道後温泉にお泊まりの時、皇后が病気になられ、病気平癒の勅命を受け、一寺を挙げて本尊薬師如来に修法祈祷を行ったところ、日ならずして皇后が回復された。喜ばれた天皇は勅使を遣わし、薄墨の綸旨と共に一本の桜を賜った。寺ではその桜を育て今日まで伝えており、綸旨の紙の名称「薄墨紙」に因んで「薄墨桜」と呼ばれている。今は三代目で、初代は800年、2代目は平成6年の松山の大渇水で枯れたが、それでも400年の寿命を誇った。軒丸瓦の紋は、薄墨桜を賜った後、特に許されて使用するようになったと言う。珍しい例であろう。下の写真を拡大すれば軒丸瓦の紋がはっきり判る。 ![]() P1030739t posted by (C)imajou 西法寺には薄墨桜(学名イヨウスズミ)のほかに、西法寺桜、新西法寺桜が有る。前者は薄墨桜と染井吉野、後者は薄墨桜と大島桜との自然交配種であり、薄墨桜とあわせて地球上でここにしかない桜が三種類もある。これも珍しい例であろう。薄墨桜は原種に近いそうで、その点でも貴重な種である。多くの桜の中で、花は薄墨桜が色も形も良く、気品が有り一番好きだ。咲く時期は一番遅く、言うなら桜の真打である。毎年春になるとこの花を見に行くのが習慣となってしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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