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それでも太陽は、毎日昇るのだ!

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2010.02.10
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カテゴリ:耳を傾けてみる♪
今日の仕事帰りに“なんばパークスシネマ”でMETライブビューイング2009-2010
『カルメン』(ビゼー)を観てきました。

カルメン1.JPG


定時の6時に会社飛び出しで、なんばパークスまでダッシュ!ダッシュ
今夜の湿気満載の街中を急ぎ足で歩いたもんだから、目的地に着いた時の汗ったら...(笑)

それはさておき...。
この『カルメン』って、何気に良く耳にする曲が多いんですね。
今日も劇中で「この曲はここで、こういう風に使われてるのか...」なんて思う場面が何ヶ所もありまして、難しさを感じるよりも前にすんなりと物語を楽しめる雰囲気になっていました。

カルメンの妖艶さ、或いは暴力性にも似た魅力に引き込めれるドン・ホセ。
故郷の幼ななじみのミカエラの心配をよそに、罪を犯したカルメンを逃がしてしまうなどすっかりカルメンの虜になってしまうホセ...。
それが元で牢屋に2ヶ月もブチ込まれたのだが、本人は至ってピュアにカルメンを想い続ける...。

ああ、なんて男って弱い生き物なんだろうか(笑)

その後のホセは、絵に書いたような転落人生を歩むことになります。そう、カルメンと行動を共にしたことから、伍長から脱走兵そして密輸組織に身を委ねるに至っては“おいおい、そろそろ田舎に帰ったらどうやねん”と思わずにいられなかったのですが、第3幕では先程の幼なじみのミカエラと一緒に帰るのです...。

ようやくコレで悪事からもカルメンからも足を洗えるね...。と思ったのも束の間、第4幕では、今で言うストーカーになっちゃいます(笑)挙句の果てには、すっかりホセから気持ちが離れてしまっているカルメンに向かって「君が愛してくれるなら、もう一度組織に戻ってもいい」とまで言ってしまうのだぁ。(何だコイツ...)

そう言ってもカルメンの心は闘牛士のエスカミーリョに向いてしまっている。それでもホセは「どこか遠くへ行ってやり直そう」「お前を救って俺も救われたい」などと振り向かせるのに精一杯な様子...。
それでもダメだと悟ったホセは、とうとう殺人者にまで堕ちるのでした。
一般的にはホセもその場に倒れる(心中?)という演出が多いようなのですが、今回のMET版では新演出という事もあってか、ホセの最期はイメージ的な表現にとどめられているようです。


結果的に悲しい結末なのですが、自由奔放に生きたカルメン。自由に憧れ、自由に生きる事を望んだホセ。いったい悔いのない短い生涯を送ったのはどっちだったんだろう?それとも、2人ともこの最期に悔いは無かったのだろうか?
職を捨ててまでの燃え上がるような恋に堕ちたことがない私には正直分かりません(笑)

それでも私が男だからか、“もうちょっと分相応の女性を選ぼうよ”っておせっかいにも劇中で思ったのでした...。



つい1ヶ月前まで観たことも無かったオペラですが、これまでにMETオペラで『トゥーランドット』(イタリア語)『ばらの騎士』(ドイツ語)そして今日の『カルメン』(フランス語)を観まして、それぞれ別々の作曲家が、根底には「男ってヤツは...」というトホホ感アリアリの物語になっているのが気になるのだけど...(笑)

でも、やっぱり面白い物だから現代にも残っている訳で、そう思うと観てて損はない!と思えるのでした...。







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最終更新日  2010.02.11 03:00:50
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