テーマ:本のある暮らし(3191)
カテゴリ:ご本
下川耿史/著。 ■江戸時代から■ 江戸末期から日本に存在が確認されているエロ写真、すなわち女性のヌード写真を集めてああだこうだ。 そこからどんな日本的感性や庶民的感情が見えるか、あれこれ。 そういえば、御茶ノ水でアルバイトしていた時、かなり古いエロ雑誌の自販機が近くにありました。エロ雑誌の自販機を見たのはあれがはじめてだったのだけれど、昔はたくさんあったんでしょうか。 ■写真がたくさん■ 載っていました。 明治初期のヌードで驚くのは、足の開き方がすごく無造作なこと。 自然体を装ってるのかもしれないが、色っぽくない! なんじゃこりゃ。 それから、表情も色っぽさが感じられません。 扇情的でもないし、恥ずかしがっているようにも見えない。これは一枚を撮るのに露光の時間がたくさん必要だったため? ずっと長い時間笑顔はしてらんないわよ、みたいな? ■エロと芸術■ エロと芸術の乖離という章。エロか芸術かの議論は明治のころからあり、結果としてこの本が出版された1995年当時では「芸術は高尚、エロは低俗」という意識が広まっていると著者はやや憮然として語る。 今はもうちょっとエロの価値が高まっているように感じるのは、私の意識が変わっただけでしょうか。 バカっていう人がバカなんです、っていうのと同じで、エロって思う人がエロいんですぅ。 ていうか、エロでも芸術でもどうでも良いです。面白ければ。 「芸術なんてでぇっきれえだ」と杉浦日向子さんが言っているので、私もゲージュツ好きな人が嫌いです。 楽屋落ち下ネタブラボー! 西鶴より京伝。 ■他の目次は■ レズ・ブームとエロ写真、日露戦争とエロ写真、パロディ・エロ写真(アホアホで面白い!)の流行、など。 戦後のエロ写真が巻末にチラッとあり、そのあたりだけ雰囲気が異なっていて、モデルさんの表情が今風にエロい。 そこんとこについての考察を聞きたかった気がします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.01 23:05:21
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