私家版 さいたまの石仏

2014/09/19(金)21:01

北区の庚申塔その1

さいたま市北区の石仏(24)

ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら 今日から北区に入ります。まずは土呂町・本郷町を見てみましょう。 百体庚申社 北区土呂町 大宮公園駅の東、立体交差で東武野田線の線路と交差する産業道路を北へ 降りきったあたりの西側の道沿いに百体庚申社がある。 明治4(1871)地元の新見氏が毎年庚申の日に石像の猿を約17年間奉納 し続けたものだという。よく見ると猿はそれぞれ違った表情。 地蔵堂西路傍 北区土呂町 百体庚申社の東、旧原市道の角、小高くなったところに庚申塔を祀った祠。 文政13(1830)山型角柱 正面に「庚申塔」右側面に年号、左側面に個人名。 神明神社 北区土呂町2 見沼公園の南、神明神社入口に三基の庚申塔。 元文5(1740)板駒型。青面金剛立像 合掌型六臂。足の両脇に薄く二鶏を彫る。 下部に邪鬼と三猿がまとまる。三猿の下に施主8名の名前。村中助成七十人。 文政5(1822)正面に日月雲・中央「庚申塔」いずれもはっきりした彫り。 塔の右側面に年号。左側面に土呂邑講中。 台の正面に三猿。その下に施主名。左側面も施主名を刻み、合わせて44名になる。 台の右側面には 北 はらいちへ 二十丁 南 大宮へ 二十六丁。 宝永2(1705)板駒型。正面中央に「奉造立庚申諸願所」右脇に土呂村講中と刻む。 下部に大きく三猿。さらにその下に結衆15名の名前。 九平橋西路傍 北区本郷町 見沼代用水西縁に架かる九平橋の西、空き地にポツンと庚申塔。 宝暦12(1762)板駒型。青面金剛立像 剣ショケラ持ち六臂。下部に猫のように 丸まった邪鬼。その下に三猿を彫る。 塔の右側面に「奉庚申并百所供養塔」続いて願主 個人名を刻む。 高林寺 北区本郷町 境内に入ると北側の塀沿いに石塔が並ぶ。中ほどに庚申塔。 寛延3(1750)板駒型。個性的でインパクトの強い庚申塔。右側面に年号。 左側面に 吉野領本郷村と刻む。 青面金剛立像 剣ショケラ持ち六臂。三眼、口を歪めて怖い顔で睨みつける。 上部の日月雲から青面金剛の顔や全身の躍動感が印象的。 青面金剛の足の両脇に小さく二鶏を彫る。下の二匹の邪鬼も個性的で非凡。 腕組みしている邪鬼は初めて見た。三猿もまた自由で楽しい。 産業道路宮原駅(東)交差点の東路傍 北区本郷町 産業道路宮原駅(東)交差点の東側の角の小堂の中に庚申塔。 元禄12(1699)板駒型。青面金剛立像 合掌型六臂。後上の左手にショケラを持つ。 右脇に「奉造立庚申」下部に三猿を彫り、その下に結衆10名の名前を刻む。 以上、百庚申をひとつと考えて、この地域では8基の庚申塔がみつかりました。

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