私家版 さいたまの石仏

2014/10/01(水)20:08

見沼区の庚申塔その7

さいたま市見沼区の石仏(31)

ホームページ「私家版さいたまの石仏」はこちら 今日は見沼区染谷・大谷の庚申塔を見てみましょう。 八雲神社 見沼区染谷1 染谷の八雲神社の境内に庚申塔を祀った祠が立っている。扉が締まり中の様子を 見ることは難しい。三基の庚申塔はいずれも文字塔で下部に三猿を彫る。以下、 左から順番に写した写真。詳細は今後の課題としたい。 薬師堂 見沼区染谷 薬師堂の角の筋向いに小堂が立っている。中には庚申塔 天明2(1782)笠付角柱 飾り窓のように彫り窪めた中に 日月雲 青面金剛立像 剣ショケラ持ち六臂。 右側面に年号「奉造立庚申供養塔」左側面 施主十七人 青面金剛は二匹の邪鬼を踏む。首をねじられ苦しげな表情だ。下に小さな二鶏。 さらにその下に三猿を彫る。 思い出の里市営霊園北西住宅前 見沼区大谷 思い出の里市営霊園北西にある住宅の前、大きな台の上に庚申塔。 文政4(1821)板丸型 青面金剛立像 剣ショケラ持ち六臂。表面は相当風化が進むが 像自体は厚みがあり彫りも細かく丁寧な印象を受ける。 下部に邪鬼と三猿。三猿はお互いにそっぽを向く。 氷川神社参道入口脇 見沼区大谷 氷川神社参道入口脇、お堂の近くに二基の庚申塔。 天保2(1831)笠付角柱 日月雲 青面金剛立像 剣ショケラ持ち六臂。全体に細密で 充実している。頭上には顔のようなものが見える。ドクロにしては可愛い? 足元には二匹の邪鬼。獅子舞の獅子のような顔。三猿も動きがあり楽しい。 塔の右側面に年号。左側面には大きく 南部領大谷村。 下の台の三つの面に講中50名の名前を刻む。 文化3(1806)笠付角柱 日月雲 青面金剛立像 剣ショケラ持ち六臂。こちらのほうが 30年ほど古い。彫りは精巧で瑞雲、手の指先、衣服の柄までしっかり表現される。 こちらの邪鬼、三猿も素晴らしい。狛犬のような顔をした二匹の邪鬼に続き ニ鶏を両側に配し、三猿は自由で動きのある構図になっている。よく見ると 見ザルは片目しか隠していないし聞かザルも片耳は聞こえているだろう。 塔の右側面 年号に続いて 講中 西福寺とあり、9名の名前を刻む。 左側面には武州足立郡南部領大谷邑、その下に世話人を含めて10名の名前を刻む。 左右合わせて、講中19名。 大谷中学校東角 見沼区大谷 大谷中学校の東50mほどの角のところに立つ小堂の中に庚申塔。 享保15(1730)板駒型 日月雲 青面金剛立像 合掌型六臂。後上手に法輪を持つが この像のように右手で持つのは見た記憶がない。相当珍しいと思われる。 下部に邪鬼・二鶏・三猿が揃う。こちらはノーマルな構成。 塔の右側面 年号の脇に大谷村庚申待講中敬白 続いてその下に願主 個人名を刻む。 左側面 中央に「奉造立供養青面金剛尊像」右脇に天下泰平 五穀成就 萬民豊樂、 さらに左脇に現當二世悉地成辨祈修。 以上、この地域では8基の庚申塔がみつかりました。

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