『容疑者Xの献身』 東野圭吾
『容疑者Xの献身』タイトルから容疑者の人間性がわかってしまったのが少しもったいなかった。紆余曲折はあっても結局落ち着く先はここだよ!という感じだった。それでも天才と天才のやりとりを読んでいると、なんだか自分まで天才になったような錯覚に陥り悪い気はしない。途中で石神のトリックがわかってしまったせいもあるかもしれない。天才対天才という点でヒキタクニオの『遠くて浅い海』を思い出した。この手の本は、知識をこれでもかってほどひけらかしてくる。オレはその辺に惹かれてしまうところがあると感じた。DSの『常識力トレーニング』を買ってしまったのもその延長線上のような気がする。何はともあれ、期待した以上に面白かったです。さすがナントカ賞をとっただけのことはあるなと思いました。【本日の数字】 石神 画数 15