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カテゴリ:論文
鉄筆篇:日本国憲法 9条に込められた魂、鉄筆文庫、(2016)。
付録:幣原(しではら)先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について この本に目を通して、驚くとともに、ちょっと感動しました。 この憲法は、マッカーサーの勧告により、戦争を放棄したことになっていて、 ある意味で、その場しのぎの考え方もあったのではないかと思っていたのですが、 そうではなかったようです。実際には、 幣原氏は、本気で、魂を込め、これしかないとの判断で、マッカーサーに働きかけ、 このように勧告することを説得し、昭和天皇の同意も得て、この9条を含む日本国憲法ができたのだそうです。 この方、幣原喜重郎氏は、第1次世界大戦後から、駐米大使、ワシントン会議(大戦後の平和会議)の全権委員、外務大臣4回、敗戦直後の総理大臣(昭和天皇の命により)を務めた方です。 国際協調、恒久平和、共存共栄、対支(中国)不干渉の考え方を貫いた政策を進めようとしたので、 戦争中は、「軟弱外交」と称されていましたが、 敗戦後、昭和天皇の命により、総理大臣になるとともに、新憲法制定に携わりました。 第1次大戦後の、戦争をなくそうとする会議をいくらやっても、結局はまとまらなかったのです。 それは、各国が自国の防衛のためと称して、自分から武器を放棄するなどとは絶対言わなかったからです。むしろ、自国の「防衛力」と称し、かえって軍力を高めようとしたのではないかと思います。 このようなことから、敗戦を機に、幣原さんは、これしか(戦争放棄)しかないと思ったようです。 そのときの状況に関しても、 まず、今度戦争が起きて、今回出現した原爆が使われたら、人間の滅亡につながると思ったことです。 また、生ぬるい降伏条件であると、日本の軍力を恐れる一部の同盟国の同意が得られれず、条約がまとまらない可能性もあったのです。天皇制の存続も危かったのです。天皇を裁判にかけろという声さえあったようです。 こういう状況において、敢えて、狂人になったかと思われるような、「日本が自分から武力を放棄する」という提言までしたのでした。 この国の存続と世界平和のことを考えてのことです。これを言い出せるのは、その時点でのこの国しかないと判断したのです。そして、それに、マッカーサーも、昭和天皇も同意したのでした。 そのお陰で、全てうまく行った(天皇制度の存続も)のです。 幣原さんの言葉によれば、正に、 「死中に活」です。 本件について、私が思いついた言葉は、 「北風と太陽」(イソップ物語)、 「覚悟を決めての堂々とした態度」、 「開き直る」、 「やぶれかぶれ」、 「どうにでもなれ」、 「転禍為福」 などでした。 また、このような素晴らしい憲法を作ったことに誇りを持たなけれなならない、 忠実にその精神を守り、 他国にもそうさせるよう、努力を続けていかなければならない、 と思いました。 ところが、この新憲法のお陰で救われた、この国は、その意味を忘れていったのでした。 (それどころか、ほとぼりが冷めたら、元通りにしたいと考えていた、戦前の政治家やその亡霊が少なからずいたのです。) 戦争で一般国民を苦しめた責任を取らず、戦争放棄どころか、再軍備を企て、武器を持ち、世界大国の一員として返り咲こうと、原爆を作れることにつながる原発導入を強引に実行しただけでなく、唯一の被爆国として原水爆反対などと言いながら、核兵器禁止条約には参加しようともしないのです。 さらに、憲法改正とか、防衛力増強とか、他国を先に攻撃できるようにミサイルを買ったりもしています。 そして、人災として、あのような原発事故の発生を許したのに、また、10年以上経って、事故原発の廃炉さえできないのに、古い原発を60年以上も使えるように決めたりもしています。放射性廃棄物の処理法も決まっていないのに、です。 第2次世界大戦前から、米英に負けないような世界大国になろうとして、近隣諸国や自国民を苦難に陥れた人間達の魂が、まだ、この国に生き残っているのです。 一方、国民の方は、今の国の動きをあまり心配しないどころか、その考え方を容認しているように感じられるのです。もっと、危機感をもっていただきたいです。 そのためにも、ぜひ、この本(特に付録)を読んでいただきたいです。 なお、この本は、もう絶版で、わが県(栃木)の図書館にはありませんでした。 他県の図書館から借りたものを読んでいます。 今、ロシヤがウクライナに攻め込んで、ウクライナの国民が大変な苦難にさらされていますが、 多くの国がロシアを非難し、攻撃を止めさせようとしてもしても、効果が出ていません。結局は武力を増強をし合っての戦いになっています。 悲しいことですが、この国の「平和憲法」の精神が行き渡っていないのです。 こういうときこそ、この国の出番だと思うのですが、この国が戦争放棄の約束を果たしていないので、 役立たずの状態です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年05月24日 05時40分47秒
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