4月6日、玄関周りの掃除をしていると、黄緑色の虫が飛び出してきた。どうやら、ベニカナメ「レッドロビン」にしがみついていたようである。体型からツユムシの仲間かと思い、ズームしてみると、顔が違う。
顔をアップすると、口元が赤いのが目立つ。
真上からも撮ってみた。気付かれているとは思っていないらしく、じっとしている。背中には特に模様がなく、黄緑一色である。
しばらくそっとしておいたら、コンクリートの壁のほうへゆっくりと移動していった。数分後、落ち葉を掃いていたら、こいつも一緒に掃いてしまった。慌てて謝ったが、もう遅い。必死で壁を乗り越えて見えなくなってしまった。
後で調べると、緑型のクビキリギスの成虫だった。腹部の先端が羽に隠れて見えないので、性別はよくわからない。背中に白い筋模様がなく、口元が赤く、顔がかなり尖っているのが特徴である。体長は35mm程度だが羽が長く、羽の先端まで含めると55~65mmもある。
クビキリギスはキリギリス科に属し、8月から翌年の5月まで日本全国で見られる。雑食で成虫には緑型と褐色型がある。成虫で越冬し、春になると日が暮れてからジーと大きな声で鳴く。そういえば、我が庭でも聞こえることがある。季節ははっきりと覚えていないが、こいつのオスだったのだろうか。
あの個体がオスでまだ近くにいるとしたら、そろそろ鳴き声が聞こえてくるはずである。元気でいることを祈ろう。