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風狂夜話2

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2007年12月16日
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私は田中角栄は政治的天才であると思う。

その政治秘書である早坂茂三もまた側近として有能であった。

かつて角栄死去の後後継者として娘の真紀子氏が初当選したとき

早坂氏はTVのコメントで「まこちゃん おめでとう」と祝意を送った

が真紀子氏は無視したという。

使用人に言われる筋合いではないと思われたのだろうか。

早坂氏は元「東京タイムス」という二流紙(?)の記者であった。

当時の記者仲間(政治部)の渡辺恒雄氏(読売新聞)の援助で相当

支えられたといわれる。

いわば腕の効く記者だったのである。

それで田中角栄は通産相時代、早坂氏を秘書に迎えた。

お互いに政治信条に理解しあうところがあったのであろう。

日本を対米従属の国から、自主独立の国へという野心があった。

通産省出の小長啓一を通して「日本列島改造論」を作成したり、

中東アラブやソ連との資源エネルギー外交をアメリカを通さず実行

するとか、自己防衛策を講ずるなど「アメリカの虎の尾を踏む」という

政策を強行した。

その結果が「ロッキード事件」というわけである。

早坂氏は血圧を上げる田中に対し、冷静にマスコミ対策を行う。

元新聞記者のキャリアが十分発揮される。

田中は失脚後のち10年余かいらい政権の黒幕に徹した。

最後は側近議員の竹下登に造反されて命を縮める。小沢一郎もその一人である。

中曽根氏はこの内部抗争の漁夫の利を得て長期政権を維持した。

渡辺恒雄氏も着々と実力を積んでいく。(もと共産党員であるが)

早坂氏ももと共産党員であった。転向組である。

若さもあるのであろうが、日共自身も東大閥や自立派や国際派の対立など

多くの問題を残して今日に至っている。

早坂氏は多くの田中処世訓を著書に残している。

「雪国に生きる民は太平洋側の暮らしのゆるぎない優位に対し不満がある」

新潟の田中に対し早坂も北海道函館の出身である。

いずれも日本の僻地に生まれ育った庶民である。

明治以降の薩長閥のエスタブリッシュメントに満を持して登場したのである。

そして政官財の彼らに倒されていく。

門閥のない田中氏はやはり今太閤の悲哀を味わう。

「露と落ち 露と消えにしわが身かな 浪速のことは 夢のまた夢」

いい辞世である。





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最終更新日  2007年12月16日 09時18分56秒
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