≪卓上四季≫
<天国と地獄だという気がしました>。かつて、小説「複合汚染」で健康被害に
警鐘を鳴らした作家有吉佐和子さん(故人)は取材を通じて得た厚生省(現厚労省)
の印象を、そう語った。
右手で危険な物を許可し、左手では福祉(救済)をやろうとする。
「そんな右左のアンバランスで国民の面倒をみきれるはずがない」と(「複合汚染その後」
潮出版社)
危険極まりない”毒針”なら、くにはそれが生身の人間の肺に突き刺さらないように
手を尽くすのは当然ではないか。首都圏の元建設労働者とその遺族らが建設現場での
アスベスト(石綿)被害の損害賠償を求めた起訴で、東京地裁は国の責任を認定する
判決を言い渡した。
注目すべきは国に規制の実効性を課した点だ。判決は、坊じんマスクの備えだけでは
不十分で、事業者に罰則付き着用を義務づけるべきだった、としている。
複雑な下請け関係にある建設現場の実情を踏まえるなら、より手厚い対策が必要と考える
のは常識だろう。 「-その後」で有吉さんと対談した当時、農水省勤務だった
食生態学者西丸震哉さん(故人)は、国の不作為について「気づかなかったらウソ。官庁
には頭のいいやつが行っているのだから」と 喝破した。
公害も薬害も「知っているのに知らんぷり」が、苦しみを大きくしてきた。
“霞が関”とは、良心に霞を掛ける地ではあるまい。
2012.12.7 道新より
今でもそうですよね。
一番頭に来るのが 復興予算の使い方かな。
100% 被害地・被害者に使ってほしい。
あれだけ頑張っていた事業仕訳も・・・どうなった。
選挙も近いですね。
私は~元には戻したくないし、 このままでも不安だし、
よ~く考えて・・・小さな1票を投じたいと思います。
今日、ようやく 投票券が 届きました。