≪卓上四季≫
この国をいまなお「地の果て」と呼んでしまうのは、昔口ずさんだ歌の影響か。
1970年代に流行した「カスバの女」。何人かの女性歌手が歌う中で、青江三奈さんの
ハスキーな声が耳に残る。
<ここは地の果てアルジェリア どうせカスバの夜に咲く>。
曲想は分からなかったが、遠い異国の名をこの歌を通じて知った。
地の果てと言いながら、われわれは多くの断片的な知識を持つ。ジャン・ギャバン主演
の名画「望郷」は、首都アルジェリアの入り組んだ旧市街カスバが舞台だ。
サンテグジュペリはサハラ砂漠に不時着した自らの体験を小説「人間の土地」に結実させ、
戦争を告発した。
今年はノーベル文学賞作家アルベール・カミュの生誕100年に当たる。
彼はアルジェリア東部の小村に生まれ育った。
「異邦人」をはじめとする代表作のほとんどはアルジェリアを舞台にしている。
かの地で起きたイスラム武装勢力による残虐なテロ事件も、時の経過とともに
少しずつ、日常の話題から遠ざかりつつある。その記憶を呼び覚ましてくれるのは、
カミュの未完の遺作を映画化し、現在全国で公開中の「最後の人間」ではないか(道内は
3月2日から札幌・シアターキノ)
カミュは作品の中で、懐かしの故郷をこう表現する。
「海と高原と砂漠。その間に横たわる永遠の危険」。いや、その危険を永遠に封じ込め
なければ。
2013.2.10 道新より
この歌 中学生のころ流行してましたね。
当時は何も知らずに 口ずさんでいたことを思い出しました。
そのころのアフリカ大陸は 独立国は少なかったように思う。
アルジェリアはどうだったのかな~
地中海に面していて 地の果てと言うには 言いすぎかな~
なんて 思っている。でも、暴力では 解決しないとも・・・