≪卓上 四季≫
猛烈な地吹雪に見舞われると視界が真っ白に塗り込められたようになる。どこまでが
地平で、どこからが空か。自分がいま、どこに向かっているのか。まったくわからない。
「ホワイトアウト」といわれる現象だ。
何も冬山登山中に限らない。北国で暮していれば道路を車で走っていても遭遇する。
暗闇ならライトをともせば足元を照らす事も出来るが、「白い闇」にとりかこまれると、
それさえもかなわない。
弥生三月は別名「雛月(ひいなづき)」ともいう。今年の「桃の節句」(3月3日)は
日曜日と重なった。カレンダーに赤く印字された「3」の下に、ひなまつりパーティの
予定を書き込んでいた人も多いだろう。
まるで春を心待ちにする日に狙いを定めていたかのようだ。終末の土曜日から日曜日に
かけ、暴風雪が道内を襲った。道東、道北を中心に、あちこちで車が立ち往生した。
中標津では、母親と高校生、中学生の娘、小学生の息子の合わせて4人が車中で
亡くなった。非情な”白魔”は他にも、幼い娘から父を連れ去るなど多くの命を奪った。
この冬はひときわ寒く、雪も多い。近年になくつらい冬だ。それぞれに耐え、忍び、
春まであと一歩のところまで来ていたのに。
「雪というものは、その腕に抱かれて眠るものには残酷だ」とオスカー・ワイルドは
言った。目隠しをしてまで抱きとめるとはー。むごすぎないか。
2013.3.4 道新より
天侯が回復した今朝になって 事故にあった人たちのことが・・・
中標津の方は電話で動けなくなり 助けをよんでいた。
でも、渋滞で50分あまりかかったそうです。
エンジンを切り 窓を少し開けていたら・・・・
御父さんと娘。
父親は自分がきていたジャンバーを娘に着せ、
覆いかぶさって守っていたそうです。
道端の倉庫前・・・開いていたら~と思うと つらい。
6,7年前息子と旭川に出かけた主人も ひどい目にあったことがあった。
前の車のライトも見えず、止まる事も出来ず、息子は左の路肩を見続けていたという。
ワイパーには 雪が付くし、無時到着した時は ご先祖さまに
護られたと 思ったそうです。
今年は雪害が多い。
今週は気温も上がり暖かくなるようですが
なだれ、屋根の落雪には注意が必要です。