ブログでは政治や宗教のことは 御法度と
言いますが 今日の“卓上四季”に本当に共感したので
書かせて頂く事にしました。
≪卓上四季≫
第1次世界大戦後にドイツで制定されたワイマール憲法は、個人の自由・平等の
保障に置いても生存権を認めた上でも画期的なものだった(「人権宣言集」岩波文庫)。
所がヒトラーのナチス政権は、「授権法」を成立させ、憲法を骨抜きにしてしまう。
1933年のことだ。さすが短期ながら一国の総理を務め、安倍政権でも副総理兼財務
相の要職にある政治家、80年の節目に独裁の悪を説き、「歴史に学ぼう」と語り
かけてのかと思ったら・・・。日本の政権はナチスの「手口に学んだらどうか」とは。
妄言の主はまたしても麻生太郎氏だ。【手口】は<やりかた。特に犯行のやりくち。
犯罪を行う時に現れる個人的な性癖>(「日本国語大辞典」)をいう。
近現代史上最もおぞましい政権の一つが犯した罪のやりくちから、いったい何を学べと
いうのだろう。
ワイマール憲法は「誰も気が付かない間に変わった」といい、「(政権は)喧騒の中で
決めないでほしい」とも語った。「当時ヨーロッパで最も進んだ憲法」(麻生氏)の
下で、人権を踏みにじるモンスターが生み出された事に世界は驚愕し、恐怖し、反省した。
再現は断じて許さない。それが戦後の民主政治の共通了解ではないか。また、憲法を
改めるなら国民的議論は不可欠。
発言は何重にも倒錯している。国際社会の反発は当然だ。撤回して済む話ではない。
2013.8.2 道新より