お見舞い
帰国2日目。入院している義妹のおとうさんをお見舞いに病院へ。日本の病院に来るのは久しぶりだ。大きな総合病院で、ずいぶん混んでいる。ハワイでもそうだが、病院へ来ると病人の多さに驚く。ありふれた言い方だが、健康であることへの感謝の念が沸いてくる。義妹のおとうさんは、しきりにハワイでの思い出を話した。6年ほど前に、そのご夫妻と私の両親とでハワイに来たのだ。その時私が車で島を一周したのだが、いつもお会いする度に「ジャスミンさんがああやって車であちこち連れてってくれたからあんなに楽しく過ごせたんですよねえ」と言ってくれる。ダイヤモンドヘッドに登ったこと、ハナウマ湾で魚と泳いだこと、ホテルの朝食バイキングの豪華さに驚いたこと、スーパーで買った果物がおいしかったこと・・・おとうさんは病院のベッドの上で、次から次へとハワイの記憶をたぐる。「去年は体の調子がすごくよかったから、これならもう1回ハワイへ行けるなと思っていたんだけどね・・・」「おとうさん、また行けるよ。がんばって、ハワイを目標にしよう!」とおかあさん。「そうですよ、大丈夫ですよ。長嶋監督だってもうすぐ復帰するそうですよ!」と私もなんとか励まそうとしたが, 病人の気持ちは本人にしかわからないので言葉を選ぶのも難しい。同じ部屋の中の方たちにも気を遣う。もっともっと具合の悪そうな同室の方の前で「今年またハワイへ行きましょうよ!」と言うのもなんだかはばかられて。病院へのお見舞いの帰り道は、いつも気持ちが沈む。みんなどんなに家に帰りたいだろう。何年か前に、東京へ祖父のお見舞いへ行った時もそうだった。「じゃおじいちゃん、また来るわ」と言って病室を出たとたん、涙があふれて止まらなかった。なぜあんなに元気だ祖父が、あんなところにいるのだろうと思って。それでも、今回の帰国で義妹のおとうさんをお見舞いできてよかったと思う。これから長いリハビリが始まるけれど、がんばってほしい。ハワイという目標があったら、もしかしたらさらにがんばれるかもしれない。なかよくしているうちの両親と義妹のご両親とで、また来てほしい。病院を一歩出ると、身を切るような寒さ。お年寄りの病院への通院などを思い、ハワイのあたたかな気候のありがたさも、あらためて感じた1日だった。★そして今回の帰国の中の大きなイベントは・・・実は歯の治療です。 日中は混んでいるからということで、夜時間外に診てもらい、 弟にすっかり世話をかけてしまっています。 家族の中でいちばん歯の質が弱い私。 ハワイでは今歯の保険が効かないので、ハワイで通院したら大変なことに。 どんなにお菓子を食べても虫歯にならない、強い歯がほしかったなあ・・・