カテゴリ:ノイズ
私らよく高円寺でライブしよったじゃ。
ゲテモノ扱いと云うか、何ともまとまりの無いブッキングをされて、いかにも「よくわかんねぇからテキトーに変な奴ら集めちゃえ」みたいな処ありありじゃった。 しかしオルタナがそこそこ盛り上がっていたし.....例えばメルトバナナなんかともよくいっしょにやった。わしら影でけちょんけちょんに貶しとったら、あれよあれよという間に人気出ていって...あはは。今どうしとるか知らん。 。。。。。。。。。 対バンで印象に残ってる人がいまして.... 何だったか名前は覚えてないだけど、ひとりでノイズやってた人でね、否、ひとりノイズも別に珍しかないだけど、その人「やつれたノビ太君」みたいな風貌で、凄い駄目な感じでしてね。音も大して出てないし、ほんと普通の虐められ児みたいだったじゃ。 でも本人は物凄くハイってて、テーブル上のエフェクターを必死に引っ掻き回しとるわけ...で、それもあんまり迫力無いわけ。ほんで時々ニヤニヤしちゃったりして...何か普通にアブナいわけさ。 しかし何か凄い伝わるもんがあって....彼の、彼なりのピークがそこに見えたんだと思う。純粋なピーク....作り物のピークを見せれるほど器用な人にはとても見えんかったが。 客は私ら含めても5、6人くらいで(まぁ私らの時も大体そんなもんだったが)ぽつんぽつんと皆体育座りしとってね。私は退廃好きなんで、もうその空間も含めてトータルで素晴らしく、実に興奮したった。 で、終わったらFF氏も感動してて、 「いやー、今の良かった」「彼に“良かったよ”って云ってやりたいなぁ」なんて云うわけ。で、ひと通り終わってから「ほならひと声かけたろうや」という事になって....あれ?.....どうだったっけか....ちょっと話したんだっけか.... 否、確か、彼そそくさと帰っちゃったと思うの。 恐らくあの日“彼の客”はいなかったと思う....彼はノイズが好きで、きっと自宅でコツコツ音を作り、ひとりで出演交渉をし、ひとりで電車に乗ってやって来て、ひとりで演奏し、誰からもフィードバックを受けずひとり帰っていった。.......何かそういうこと妄想して、あらためて感動し直した気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.03.11 11:40:38
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