西川美和監督
あきる野市立中央図書館で「ゆれる」を借りてみる。ちなみに2011年度非公式ではあるがDVD所蔵が一番多いのが府中市立中央図書館5,734点3番目が青梅市立図書館4,511点4番目があきる野市立中央図書館3,926点である。さすが青梅とあきる野は映画の町である。ま、そんな理由で恩恵を受けている。西川美和監督の2007年「ゆれる」を見た。キャスト [編集]早川猛(弟):オダギリジョー早川稔(兄):香川照之早川勇(父):伊武雅刀岡島洋平:新井浩文川端智恵子:真木よう子丸尾明人検察官:木村祐一船木警部補:ピエール瀧裁判官:田口トモロヲ早川修弁護士(勇の兄):蟹江敬三智恵子が渓流にかかる吊り橋から落下したことにより兄弟間の葛藤が始まる。オダギリジョーと香川照之の演技が光った。裁判では蟹江敬三と木村祐一の演技が光っていた。これは監督・原案・脚本:西川美和監督の勝利だね。「ゆれる」いい題名を付けたと思う。まるで「羅生門」を見ているようだった。どうしてここまで人間描写、葛藤が描けるんだろう。この監督はどんな世界を見てきたのだろう?「ウィキペディア」学生時代より、映画製作を志し、映画制作会社などの就職面接を受けるも、ことごとく落ちるが、テレビマンユニオンの面接担当だった是枝裕和監督に意気込みを見出され、映画『ワンダフルライフ』にフリーのスタッフとして参加する。にゃる程、是枝裕和監督に見出されたのか。なんか納得。後の『ディア・ドクター』に繋がる作品だね。西川美和監督はなんでもなかった日常に「ある異質な想定外の出来事を引き起こし誰でもがありえる体験」を具現化して見せた。 兄は「人殺し」なのか否か、こういった出来事は突然本人の意識していない所で起きる。しかしメンタルでは既に仕組まれているという不条理を誘発させる。智恵子に対する兄の嫉妬。結果的に吊橋で兄は智恵子を助けようとしたのだが落下してしまった。事実は残酷だ。裁判で執拗に事実を追求しているが、心の事実はラストの弟の言葉で完全にゆれてしまった。7年後兄は出所する。弟は自分の言葉に後悔をし会いにいく。しかしラストのシーンは謎のまま封印されてしまっている。にくいラストだね。映画って本当に素晴らしい。