源氏物語の世界

赤ちゃんのころの薫の君(画像あり)



「赤ちゃんのころの薫の君」


薫の君の赤ちゃん時代の原文が「横笛」の巻に記されています。幼い薫の君が筍(たけのこ)をくわえている場面です。薫の君が口にくわえている筍(たけのこ)は、薫の君の祖父である朱雀帝が、女三の宮に贈ったものです。下の写真の原文の1行目以下に次のように記されています。

「お(生)ひ出(いづ)るにくひあひんとてくひぬらし給(たま)へば」

冒頭に「お(生)ひ出(いづ)る」という文字を見ることができます。

薫の君の乳歯

現代訳は、
「歯の生えかけているお口に筍(たけのこ)をくわえ、その手にしっかりと筍(たけのこ)を握ったまま、よだれを垂らしながらかじっている」
となります。

原文の右から4行目以下に源氏の君の言葉が記してあります。

(源氏の君)「うきふしもわすれずながら くれ竹の こはすてがたきものにぞありける」

(源氏の君)「いやな思い出は忘れることができないでいるものの、この子(薫の君)は、可愛いくてなかなか私の側から離すことができないものだ」

ここでの源氏の君にとっての「いやな思い出」というのは、正室の女三の宮が、柏木の子である薫の君を産んだことをさしている。




© Rakuten Group, Inc.