今回の金環日食,はる☆が撮影地にしたのは,いわき市の塩屋埼でした。
行ったことがある,東が開けている,車を近くに駐めて撮影できる,たぶんそんなに人は来ない,と思ったからです。
GWに下見をし,いわき市の沿岸を四ツ倉からずーっと北茨城まで南下してみましたが,ここが一番無難に感じました。
四ツ倉の方は,津波の跡がまだあって申し訳なくなるし,小名浜のマリンタワー周辺は,駐車場が夜間施錠されるようだし。
ただ,ここも日食に合わせるモチーフが構図にうまく入る場所はなく,後から適当に合成するしかないなと思っていました。
前日いわき入りし,駅前のビジホに泊まりました。
夕方,念のためSDカードの予備を購入しようと思い(今さら…),写真屋さんに行ったところ,はる☆が店内にいたほんの10分の間に,3人の人が,日食メガネを買い求めに来ました。
その度に店員さんが,申し訳なさそうに「在庫切れ」を告げているのでした。
今頃駆け込みで買いに来る人って,本当にいるんだ~と,自分のSDカードを棚に上げて感心していましたf(^_^;)
そういうはる☆は,だいぶ前(昨年のうち)にノリで買ってしまっていた日食メガネを,まんまと職場に置いてきた,おばかさん(>_<)
いいんだ,どうせカメラのファインダーしか見ないから~。
翌日,3時に起きる予定が,3時半過ぎてしまい,慌てて着替えてビジホを出ました。
一応,日の出前の景色を撮っておきたかったのです。
が,空は星が見えないぐらいの雲に覆われています。
20分ほどで着く海岸でもそれは同じ。
日の出の時刻が迫り,明るくなって来てはいるものの,どの辺から太陽が出るのか,見当も付きません。
日の出時刻を過ぎても,太陽の存在は不明のままでした。
しかし,高度が上がれば雲は薄くなり,上の方には青空が広がっています。
日食は,晴れの中見られる!
そう信じて準備をしました。
今回の観測のために,父親から借りた三脚2台を広げ,一方には,昨年12月の皆既月食以来の,一眼レフ太郎をセットします。
久し振りの出番の長男の役目は,固定でのインターバル撮影。
タイマーリモートスイッチを使用して,5分間隔で日食を撮り続けます。
できた画像を合成すれば,多重露出写真のできあがり!
になるはずなのです。
いつも三郎に使っている,16-50ミリのレンズ(口径72ミリ)に,77ミリのND100000フィルターとステップアップリングを取り付けます。
久し振りに使ってみて,思い出したこいつの欠点!
せっかくフィルターで減光しているのに,ピントを合わせるためマニュアルチェックボタンを押して拡大すると,適正露出にしようと,明るくなってしまうのです!
おかげでさっぱり太陽の輪郭が分かりません(>_<)
仕方がないので,遠くの波にピントを合わせ,ごまかすことにしました。
さらに,縦アングルには対応できない液晶画面。
かがまないといけません。
予定では,焦点距離が24ミリぐらいにしようと思っていました。
これだと,余裕で日食の全過程が写るはずなのです。
しかし,小心者のはる☆,食の始まる前に何枚か撮っているうちに,これで本当に全部入るのか,とても心配になってしまったのです。
で,直前になって,焦点距離を20ミリに修正し,それに伴って再び合わせられないピント合わせ…。
慌てふためきながら,そんなことをしているうちに,気付いたら食が始まっていました~( ̄▽ ̄;)
まずいまずい。
ここで慌ててタイマーリモートスイッチをオンにしてしまうと,計画が台無しです。
落ち着け落ち着け…。
5分後,ちょっと欠け始めちゃったけど仕方ない。
スイッチオン!
ちょうど,食の最大の時にシャッターを切るためには,5分間隔で押さないといけないのです。
こんなドタバタで始まった太郎くんの撮影,途中,雲に隠れたのに露出を変えなかったり,逆に露出を長くしたのを忘れて,晴れてきたのにそのままだったりと,だいぶ適当な撮影ではありましたが,一応,撮ったものを合成してみました~!
見込みが甘くて,だいぶずれたので,トリミングしています。
まぁ,太陽が小さい分,ピントはごまかせる感じでしょうかねf(^_^;)
撮った場所的には,こんな感じの合成になります。
比較明合成だと,薄雲に隠されていたところは,消えちゃいますね。
ほんとは,こんな感じで↓↓↓塩屋埼の灯台と合わせて撮りたかったんですけどね。
でもこの写真は,方角的に,ありえないf(^_^;) すぐ近くなんですけどね。
しかもこの灯台の写真,GWの下見の際に撮ったものf(^_^;)
こんなイメージがあったから,ココを選んだんです。
さて,もう一方の三脚に付けたのは,大本命の三郎くん。
もちろん最大500ミリのバズーカレンズに,新たに取り寄せたNDフィルターの82ミリとステップダウンリングを取り付けました。
レリーズはスイッチのみのもの。
太郎のせいで,スタート出遅れましたが,基本的に5分おきに5段階露出で撮っていきました。
三郎の失敗も,ピントが微妙だったこと。
太郎より優秀なので,液晶画面が明るくなりすぎずに拡大表示できピントを合わせられるのですが,食が始まった頃は,薄雲がかかっていて,ピントが甘かったようなのです。
しかし,合ったと思い込んでいるので,途中でピントを変えて失敗した皆既月食の反省を生かし,そのまま撮り続けていたのです。
しかし,金環も終わり,食の後半あたりで,ようやくピントの甘さに気付き,今さらながら,ちゃんと合わせたのでした(T_T)
さらに,手ぶれ補正も,レンズの方は入れておいた方が良かったみたい。
途中,風が強くなり,だいぶ揺れていたのです。
太郎の方は,絶対ずれないように,三脚を柵に百均のワンタッチバンドでくくりつけ,三脚に重りも付けていましたが,三郎は,重りのみ。
失敗反省はありましたが,面白い撮影ができたと思います。
もう一台,三脚は付けずにフリーで用意しておいたのが,ミラーレス次郎くん。
16ミリの単焦点レンズを付け,5分おきの撮影の合間に,木漏れ日やピンホールなどでの観測も撮れたらいいなと思っていたのです。
しかし,この撮影現場付近の樹木は,松。
これじゃ木漏れ日が欠けた太陽の形になることは期待できません。
さらに,ピンホールも,うまく投影できる場所がなくて…。
次郎にはフィルターもないので(ND8ならあるけど),露出補正マイナスで,雲のかかった時に,風景を撮ってみました。
太陽が,見えますか?
真ん中辺りに,半分以上欠けたちっこい太陽が!
拡大して確認してくださいね~。
16ミリはこんなもんですよ。
日食が終わり,慌ただしくお片付けをしてホテルに戻り,シャワーを浴びてからチェックアウトをしたのでした。