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カテゴリ:秩父巡礼
第6番札所
山号:向陽山(こうようさん) 宗派:曹洞宗 本尊:聖観世音菩薩 巡拝日:2008年4月1日 ----------------------------------------------------------------- 横瀬町は、武甲山から流れ出てくる横瀬川の谷あいに開けている。 五番の語歌堂は秩父盆地の東の端にあると前回のブログで書いたけれど、 よくよく航空写真を見ると、五番の場所も含め横瀬町の地形は、 実際には秩父盆地から独立した地形であり、 横瀬川による扇状地と捉えるべきかもしれない。 横瀬町の中心部から武甲山を背にするように緩やかな山道を登ってゆく。 境内へと続く最後の一本道は細い上に急勾配で、普通車がやっと通れる細さ。 その道の登り口でマイクロバスが1台待機していた。また団体さんだろう。 六番札所・卜雲寺は、その細い道を登り詰めたところにあった。 山あいになじむ、非常にこじんまりとした佇まいがいい。 ![]() 明治9年に以前の観音堂を消失して以降の建立という現観音堂はいたって簡素。 境内は狭く、そこに巡拝の団体さんやそれを迎える休憩所のテントも張ってあったりで、 山の上だというのに写真のアングルひとつ決めるにも苦労するばかりか、 お堂の中を覗き込むことすら難しいほど混み合っていた。 ![]() それにしても、観音堂の前に咲く梅が見事だ。 桜の時期に合わせて、と思って巡礼を始めたけれど、秩父はまだまだ梅の時期だった。 ちょうど雲も晴れ、卜雲寺の上には雲ひとつない。 ![]() 境内からは、雄々しい武甲山の姿が一望できる。 ここの聖観世音菩薩さまは、もともとは武甲山の山頂にいらしたとか。 それもあってだろうか、観音堂は武甲山と正面を向き合うように、 観音さまがいつでもふるさとを見ていられる向きに建てられている。 最初にこの寺の山号を知った時、どこかのニュータウンのようだと思ったけれど、 この光景に、なるほどとうなずく。南向きで日当たりのいい境内であるだけでなく、 卜雲寺にとっては武甲山そのものもまた“陽”であるのだと思う。 しかし、そのふるさとは今、とても痛々しく、白い山肌をさらけ出していたのだった。 向陽山卜雲寺 埼玉県秩父郡横瀬町横瀬1430 tel.0494-24-6236 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年10月20日 11時35分03秒
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