|
カテゴリ:秩父巡礼
第22番札所
山号:華台山(かたいさん) 宗派:真言宗豊山派 本尊:聖世音菩薩 巡拝日:2008年4月16日 ----------------------------------------------------------------- 二十一番・観音寺前の県道を南下する。 この辺りは里山の雰囲気が本当に色濃く残っていて、 しかも桜ばかりでなく野の花までもが今を盛りと咲き誇っていて、 車で通り過ぎてしまうにはあまりに残念な景色が続いている。 そんな景色を横目にゆるやかなカーブをいくつか過ぎると、左手に、 二十二番入り口の石碑と、古びたお地蔵様の座像が見えてくる。 ここから荒川の河岸方面に路地を入ってゆけば、その左側が二十二番だ。 すぐに目に飛び込んでくる仁王門は茅葺きの屋根。 いかにも“里の寺”という感じで、しばし見とれる。 左右の仁王像は、童顔で愛嬌ある顔立ちから“童子仁王”と呼ばれているという。 なるほど確かに他では見たことがない独特の顔立ちをしているけれど、 愛嬌があるかと聞かれれば、ちょっと困る。 これはこれで立派に魔物を威嚇しご本尊を守っているのではないだろうか。 仁王門をくぐって観音堂に着くまでは、20~30mほどの参道がある。 その参道の左手は畑になっていて、寺と関係があるのかないのかわからないけれど、 おじさんがひとりで作業をしている。仁王門から先の一帯すべてが境内とすれば、 その境内は、札所の中ではかなり広い部類に入ると思う。 参道を抜けると、観音堂は右側に建っている。江戸中期の建立。 ご本尊の聖観世音菩薩さまは子供の病気を払うご利益があるといわれていて、 そこから、このお堂が童子堂と呼ばれるようになったそうだ。 かなり色が落ちてしまってはいるけれど、このお堂は欄間が素晴らしい。 建立当初は、それは美しいお堂だったのだろう。 回廊を歩いて一周し欄間を見上げながら、絢爛だったであろう往時の姿を思う。 お堂の脇に建っているのは、童子堂の別当である永福寺の本堂。 別当というのは、つまりこの童子堂の管理や庶務を行っているというわけで、 この本堂の軒先が、童子堂の納経場所になっている。 おばさまがふたりで巡拝者に対応していて、ご朱印をいただくと、 お茶を飲んでいってくださいと、お茶のある場所を指さしながら声をかけてくれた。 自分ぐらいの歳で巡礼をしていると、お寺の人の側も一歩引いてしまうのか、 あるいはこちらから、声をかけないでくださいオーラを出してしまっているのか、 ほとんどの場合、話しかけてきてくれることがない。 それはそれで楽なのだけれど、話しかけてもらえると、 やはりちょっとうれしいものだ。 境内には、菜の花が盛りである。 さっき通ってきた県道の道沿いにも、菜の花やタンポポ、水仙などがたくさん咲いていた。 二十一番でもらった札所近隣の案内図によれば、ここからそう遠くない場所に、 かつての童子堂の跡地があると書いてある。 たまには歩くのも悪くない。 童子堂の駐車場に車を停めたままにさせてもらって、 その跡地まで歩いてみることにした。 華台山童子堂 秩父市寺尾3595 tel.0494-23-9989 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[秩父巡礼] カテゴリの最新記事
|