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ただいま巡礼中。              ~日本全国観音霊場総巡り~

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2008年06月04日
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カテゴリ:秩父巡礼
二十六番・円融寺から、案内マップを頼りに岩井堂へ向かう。
そのマップによれば、丘陵地に向かって道が伸びているのだけれど、
そこは昭和電工という会社の工場の敷地になっている。
門のところに守衛さんが立っていて、一見、容易に入れるような雰囲気ではない。
道を間違ったのかと思い引き返してみるものの、他にそれらしき道はなく、
もう一度工場の前まで戻り、守衛さんに道を尋ねてみると、
岩井堂はこの敷地の中なので、工場の構内をこう行ってああ行って、
と親切に教えてくれ、門を通してくれた。

車を進めようとすると、構内は時速20km以内で走るよう、守衛さんに念を押される。
時間はちょうどお昼どき。休憩中の従業員さんたちが、
たくさん構内を歩いている。


教えられたとおりの場所に車を停め、
琴平神社という神社の石段を昇って、いよいよ岩井堂のある奥地へと分け入る。
200段あるという石段の先に立つ琴平神社の社殿は、
規模は小さいながらも千鳥破風と唐破風を重ねた風格ある造りである。

chichibu26b1.JPG chichibu26b2.JPG


社殿の裏手から、密林に分け入るような細い道が続いている。
ところどころに小さな祠があったりはするものの、ひと気はなく、寂しい。
ここで熊や毒ヘビにでも出会ったら・・・と、急に不安になる。

chichibu26b4.JPG


と、行く手のほうから、子供の声が聞こえてくる。
それも1人や2人ではない。大勢の子供の声だ。
やがて道は別の道に合流し、その道を、黄色い帽子をかぶった小学生たちが歩いてきた。
羊山公園の方面から歩いてきたのだろうか。わいわいと先へ進んでいく。遠足らしい。
先生にそうしなさいと言われていたのか、こちらの顔を見ると、
元気に「こんにちは!」と声をかけてくれる。
子供たちが登ってきた道は、琴平ハイキングコースとして整備されているそうで、
聞けば、観音さままで歩くんだよ、と教えてくれる。
どこの観音さまのことを言っているのだろう。



さて、子供らの後を追うようにハイキングコースを進むと、
やがて巨大な岩盤が目に飛び込んでくる。そこがお目当ての岩井堂である。
なるほど、断崖の急峻な地形を巧みに生かして建っていて、個性的で美しいお堂である。
足場に生えたモミジの新緑が美しい。秋になればさらにお堂を彩るのだろう。

chichibu26b5.JPG

chichibu26b6.JPG



お堂を眺めていると、昭和電工の青い作業服を着た人たちが、
相次いで山を登ってきては、お堂の前を通り過ぎてゆく。
昼休みを使って体力づくり、というところか。


さて、清水の舞台ならぬ“岩井の舞台”に登ってみる。
江戸中期の建立というから、おおまかに築250年強としても、
回廊の足場はいまだにしっかりとしている。
堂内を覗き込むと、ご本尊を円融寺の本堂へ送り出し、
主をなくした厨子が、そのまま置かれている。
岩盤はお堂の大きさに合わせて削られたようで、堂の裏手は、
その屋根ギリギリのところまで岩が迫っている。

chichibu26b7.JPG


舞台を降り、あらためて岩井堂を見上げる。
あらためて、美しいお堂で、ずっと佇んでいたいと思うが、そうもいかない。
後ろ髪を引かれるように、何度も振り向きその姿を眺めながら、山を降りはじめる。



chichibu26b8.JPG


山を降りはじめると、やがて道がふた手に分かれ、
一方は二十七番・大渕寺へ至る、と書いてある。
さっきの子供たちは、そっちへ向かったのだろうか。
こちらは駐車場へ戻る石段へと進む。この石段が、岩井堂へ向かう本来の道なのだろう。
長く苔むした石段が、歴史を物語っていた。

chichibu26b9.JPG


石段の両側には、手つかずの自然林が広がっている。
この石段を、笠かぶりにおいずるを着た幾多の巡礼者が、
岩井堂を目指して登っていた、そのいにしえの光景を空想する。
巡礼の歴史に思いを馳せるに最高の空気が、ここには漂っていた。





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Last updated  2008年10月20日 11時24分45秒
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