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カテゴリ:のほほん日和
「にゃ~、にゃ~」
厨房の換気扇を伝って外から泣き声が聞こえる。 猫ひろしではない。 猫だ、しかも子猫。 外に出、泣き声のする場所を探す。 主はビルとビルの隙間にいる模様。 その間の細い隙間を覗くと ぬいぐるみのような小さな猫が体を寄り添っていた。三匹も。 不憫に思った周辺のお店の愛猫家たちにより 稲荷小路子猫友の会を結成。 変わりばんこにえさをやったり水をやったり。 子猫たちは稲荷小路を自由気ままに遊びまくった。 通行人の目にすぐ止まり一躍人気者、 ちょっとした観光スポットになった。 が、そんな光景も長くは続かないのだ。 大きくなると猫達は煙たがられ、最悪駆除される。 早く里親を探さなければ。 子猫達は日に日に大きくなっていった。 あせりは募る、大きくなれば貰い手もいなくなる。 もう出会ってから一ヶ月、そんなあせりとともに子猫達に情が移っていく自分。 自分が飼えばいいじゃん、と里親探しを依頼した人に言われまんざらでもない自分。 決まらなかったらひとつ屋根の下で猫とたわむれるのもいいかな~、 なんて妄想をいだいていた時、里親が決まった。 うれしい反面、寂しさを感じる複雑な心境。 子猫たちは無事里親のもとに巣立っていきました、いがっだ、いがった。 が、しばらくはポッカリとした空虚感が漂う日々。 子猫がいつもいたあの場所を無意識に見る自分。 残像が目の前に映し出される。美形な子猫たちだったな~ 子猫がいない生活に慣れるにはもうしばらく時間がかかりそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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