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北九州市の生活保護行政は「北九州方式」と呼ばれ、厳しい水際作戦で、生活保護の申請に来た相談者を追い返す、という、方法を長年おこなってきました。
しかし、そういうことを続けてきた結果、ついに生活保護が受けられずに餓死者がでる、という痛ましい事件がおこりました。この事件は、全国的も注目され、現在は少しずつ改善されつつありますが、何故、そういうことが起きたのかを、深く掘り下げる学習会をおこないました。 講師は、長らく北九州市の福祉分野で働いてきた経験のある、藤藪さん。現在は、北九州大学で講師をつとめています。 現在、日本という国は国としては豊かでも、貧富の格差が広がっていることを、さまざまな資料を使って説明しました。 「貧困」というイメージについて、参加者に質問をしますと、「アフリカの子どもたち」「ホームレス」という返事が返ってきました。 しかし、現在の日本は、15%の人々が貧困になっているので、貧困はとても身近な問題になってきています。これは、クラスに2~3人は貧困な人がいるということです。毎日同じ服を着ているとか、朝ごはんを食べてこない、ということであらわれてくるのですが、気をつけてみないと、見えない、ということです。 現在、30歳代と高齢者に貧困が広がっている、というデーターがあるそうです。 北九州市で、「おにぎりを食べたい」と言い残して、餓死をした方は、52歳の男性でした。タクシーの運転手をしていましたが、糖尿病が悪化して働けなくなり、生活保護を受けましたが、3ヵ月後に生活保護が切られ、(半強制的に切られたのではないかという疑いがあるそうです)その二ヵ月後に、ミイラ化した死体が発見されました。 この事件は、アメリカのニューヨークタイムズ紙でも報道され、世界的にも注目された事件となりました。 生活保護のシュミレーションもおこないながら、生活保護行政についても考えました。 面接官に、はっきりと自分の意思を伝え、生活保護の申込用紙をもらう、ということが難しいことがわかりました。面接官は、威圧感があり、つい「もう、いいです・・・」となります。 北九州市は、前もって、生活保護の申請用紙を配る枚数を決めていて、一般の職員すら、その用紙を手にとって見ることができなかったそうです。 相談に来た人を、人として見れなくなった、冷たい行政の怖さを感じました。 この問題は、現在では、市民運動の力もあり、少しずつ改善されてきて、市としても生活保護の予算を増やし、用紙も渡しやすくしてきています。 最後に、ホームレスの支援活動をおこなっているメンバーからの報告もありました。困っている人に、食事の提供をしたり、相談を受けることをおこなっているそうです。 貧困が生まれる背景を解決することも含めて、できることをしていきたいですね☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.20 15:45:55
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