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カテゴリ:看護師の事
私は何も考えずに心に思いつくままの意見を述べるような人間ではありません。私が真剣に物を申し上げる時は、覚悟を持って語る時です。まして、長たる方に意見をしたり外部に意見を伝える時には心には最悪の事態まで覚悟して発言します。
今日の昼休み、私は件の高齢者福祉課にある施設福祉推進室に電話をかけました。27日に直接県庁に行っても良かったのですが、アポイントメントも無く無謀な行動を起こしても情けないので、どうしたら良いのかを伺うために電話をしました。 受付の方は担当者に電話をつないで下さいました。担当者は女性の方で物腰が柔らかく電話に慣れているという感じでした。こちらの言い分をクッションのように受け止めるという感じです。裏を返せば、こういう苦情への対応に関してのプロだという事です。 担当者に全ての事情を話しました。長年、デイサービスの看護師不在時に無断で名義貸しが行われている事、今月の末で看護師が退職して一人になる実情などを話しました。担当者は、施設名を教えて欲しいというので、私は施設の実名を伝えました。もう、そういう覚悟をしていたのです。私自身、単に苦情を聞いて欲しい、愚痴を聞いて欲しいから電話をしたのではありません。具体的な行動を起こしたいから電話をしたのです。担当者は、数日時間の猶予をもらって調べて施設に直接電話をして事情を聞くと行って下さいました。 ただ、担当者の方は言いました。「何処の施設でも、看護師が不足していてねぇ…。施設をかばう訳じゃないけど。看護師さんたち、何処に隠れちゃったのか集まらないのよね。」と。老人福祉施設において看護師を集める事の困難さは私の施設だけの課題では無い様子です。 私は今の現状を購読している新聞の広場にメールで投稿します。出来る限りの可能性を求めて出来る事は行いたいと思うのです。 …私一人の労働環境の改善要求ではありません。私自身がより良い労働環境を求めるだけ、自分自身の自己満足を目指すだけだったら、県に通報なんかしません。そんな事をする前に穏やかに去ります。別の職場に移ればよろしいだけの話です。 現状では、ご利用者様の命が脅かされているのです。これは緊急事態であり一刻も早く改善されなければならない問題です。命をお預かりしている者として最低限の配慮として今回、緊急事態を改善する為に行動にでました。これ以上、現状を放置しては私一人の医療ミス・手落ちとして片付けられて終わるのが関の山です。 私が今、関わっている問題は私の施設だけの問題では無く、老人福祉施設全体に通ずる問題でもあるのだと感じています。老人福祉施設が抱える人員の問題は大きい問題なのです。 …ある人は言いました。「何やってんの。気に食わなければ辞めるしかないの。それが普通。世の中、自分の思い通りになんかいかないんだから。」と。自分が就職した場所を去るのは勝手ですが、命をお預かりする仕事をしていたら簡単に辞めます・去りますという訳にはいかないのです。私は看護師という仕事を好きになれないし、いつかは辞める存在ですが、こんな簡単に割り切れる心は残念ながら持っていません。 私は自分自身の仕事先を一生懸命に探しています。決まり次第直ぐに辞表を出します。もう手元に用意してあります。この場所に未練は何もありません。ただ、私がこの職場に籍を置き限りは責任ある行動を取りたいし、駄目なものは駄目、NoはNoと言える人間であり続けたいと思っています。少なくとも私はYesマンにはなりません。ご利用者様の安全、より良き生活の為にはNoと言わなければならない時が確実にあるのです。 私が守るべきものは自分自身では無くて、命をお預かりしている皆様お一人お一人なのです。 少なくとも看護師を続ける限りこの理念を持ち続けていきたいと思っています。 後は事態がどのように動いていくのか見守るだけです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年07月25日 20時46分07秒
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