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2024.04.02
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カテゴリ:読書

2009年の第140回直木賞を受賞した山本兼一さんの歴史小説「利休にたずねよ」、今さらですが読みました。
読みたいとは思っていたのですが、何故か今日まで読んでいませんでした。



全く予備知識のない状態でページを開いたところ、まずは章の多さにビックリ、全部で24章もあります。まるで短編小説集のようです。そして、いきなり利休切腹の日から始まります。

この先の展開はどうなってしまうのかなと思い読み進めると、次の章は切腹の前日、次は15日前と徐々に時間をさかのぼって行くという仕掛けになっています。チョッと見たことのない構成ですね。この形式で作品が成立するのかなと思いながらも、その一章一章が興味深く読むのを止められません。

どうやら、利休と関係のあった人達とのエピソードを通して利休という人間を深く描き出そうとした作品のようです。一章ごとに、秀吉・細川忠興・徳川家康・石田三成のようなサブタイトルが付けられていて、その人との交流エピソードが静かに落ち着いた調子で語られて行きます。

それぞれの章が約20ページ程度という、隙間時間にもちょっと読めてしまう量と読みやすい文体で、読書するのが楽しく感じられます。

この短編集のような作品を通じて、今まで私が利休に抱いていたイメージが覆されましたし、どうして利休が後世にまで名を残したのかが分かった気がしました。

時間をさかのぼりながら、その時々の交流エピソードを連ねていくという構成は、果たして成功しているのでしょうか?

しっかり成功しています。
利休の思い、周りの人々の思い、そして利休切腹の謎など、利休に関する疑問に対する一つの解答をもらった気がします。
読みやすいのに、読み応えのある良い作品でした。


利休にたずねよ (文春文庫) [ 山本 兼一 ]





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最終更新日  2024.04.02 10:55:38
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