今日は、昭憲皇太后の御歌を紹介します。
日本人のあり方、生き方、教育に至るまで、今私たちが忘れかけている大切なものを、日本語という最も洗練された言葉で表現されています。
きっと御歌にふれることで心に何かしら感じていただけると思います。
謙遜(けんそん)
高山のかげをうつしてゆく水の
ひききにつくを心ともがな
注釈:謙遜ー他人をうやまってへりくだること。
ひききーひくき。低い。
がなー~したいものだ。
直訳
高い山の姿を写して、谷川の水が段々と低い方へ流れて行くように、
誰でも理想は高く、身はつつましく、ということを心がけたいものです。
解釈
誰でも生まれながらに、尊い人格を親から授かっていることでは平等ですが、
その人格の中に、お互い相手に向けた敬愛の心を持つことが大切です。
ここに謙遜という美しい徳が生じます。
参考文献 『大御心』