かかづのばかもやすみやすみ

■コミケの闇（後編）（BEE!BEE!）

　１回の出展者、入場者合わせてのべ５０万人来るコミケですが、上記記事のような方々のお陰でカオス化しているのは事実です。ただ本当に極々一部の人数なのに、激烈なイベント破壊力を持っているのも事実で、コミケが会場を転々としなければならない大きな一因には違いありません。最近は携帯ゲームの所持も進んで通路でアドホックモードで集団ネットワークゲームという光景もちょくちょく見られます。昔はせいぜポケモンのモンスター交換ぐらいしか出来なかったのですが、ほんの数年で恐ろしい技術進歩です。
　実際に、ロビーなどで数十人がPSP持ってモンハンやっている場面は、かなり不気味ですよ？

　ただ、BEEさんとこの記事にはありませんでしたが『敷地外の事情』も結構あるんですよね。周辺のコンビニ、仕出し弁当屋、その他レストランでもコーヒーショップでもホテルでもなんでもいいです。そういう場所は売り上げが潤うので『取り締まられないほうが都合がよい人たち』というのも存在します。実際、以前の会場周辺に居を構えて毎年コミケの客で盆暮れ（春）を稼ぎ時にしていた『ホテル浦島』は経営不振で倒産しました。コミケの会場が移転するたびに、周辺の店舗から「会場を戻してくれ」という嘆願が出るほど、コミケの客ってのは重宝がられています。

　ただね、そんなこととは無関係に徹夜組の方々って絶対に引き下がらないのも事実でして。理由の重心は「もっとあくどい人がいるから」というネガティヴな話からなんですけんど。つまり『ダミーサークルやサークル入場して買いに走る人』に対抗するにはありとあらゆる手を尽くすしかない、ということ。この連鎖は厳しいです。
　悪のスパイラルってのは支援があれば強固になりやすく、お金になるので周辺店舗さんも支援のネタを求めていて、損をするのは職業警備員とコミケスタッフときっちり規則を守って入場している人、という構図。コミケスタッフも仕切りきれなくて問題が解決出来ていない状態。
　今の会場はあまり好きではないので個人的には移転してもかまわないと言えばかまわないのですが、モラルハザードは年々加速しているようなので、実のところ『コミケの行き場』が無くなると悲しいものがあります。

　私は企業ブースの限定商品戦術とかが嫌いで、その理由の大半は『悪いオタク』を増殖させるからなんですよね。オタクの大半は、本当に善良なものなので。
　で、その『悪いオタク』の中身の大半は『オタクを装った転売屋かそれに準じた方々』と分析しますがねぇ……ただオタクショップが恐ろしい勢いで業績アップしている昨今では、留めようも無い状態には違いありません。
　こういうときこそ、まさに『個人の資質』に依る部分だと思います。良心と良識で世界が構築できれば、そんなにすばらしいことは無いと思うのですが。


　ちなみに。
　筆者も組織買いの手伝いを頼まれて、一度だけ某年の冬コミの徹夜をしましたが（もっとも自分にとって東京の１２月なんぞ寒い内に入らないので、厚着にカタログに空っぽのザックという超軽装でした）、『馬鹿馬鹿しい』の一語に尽きました。ルール破ってモラルハザードを起こして、やっているのはただのランチキ騒ぎだったので。一般人の目のある場所で、酒を飲みアニソン歌って公道で宴会モード。これは確かに周辺から苦情来るよなという状況。
　まあ、別の年に炭火起こしてバーベキューをやるバカまでいたらしいのですが、『楽しく良い酒を飲みたい』自分としては、大学のコンパよりひどい宴会にかなり辟易したものです。

　『焦点は酒か！』というツッコミは無しで願います（苦笑）。