カテゴリ:ブログ
あまり話題にならなかった事に、『日本の携帯電話規格が国際標準競争で負けた』という過去例があります。検索して見つけたレポートですが、軽くご一読下さい。
■IT 国際標準化戦略と日中協力(pdf) 『日中協力』の部分はさておき、日本はこれだけ盛大に携帯電話開発行って、国際舞台で思いっきり負けたわけです。オサイフケータイなどの電子マネーとか国際標準化に全振りして開発していたのですが、結果的には開発のしすぎで国際的な競争力を失い孤立した、いわゆる『ガラパゴス化』という状況になりました。 iPhoneはそんななかで、(ものすごく砕いて言いますが)筐体を提供するだけで規格を回線会社に振り、自身は大半をソフトウエアの変更で対応するという、ある意味神がかった商戦略で国際基準を渡り歩いている恐ろしいガジェットです。世界中の無名のプログラマが大量のソフトを提供し、そのマーケットはもはや揺るがない強固さを持っています。Androidも似たような感じですが、iPhoneと違いマーケット管理が一元化されていないので、ワームやウイルスを突っ込むアホヤロウが絶えない状態です。Googleも手をこまねいている状況ですが、とりあえずコイツも『国際基準』ですのでいずれこなれていくでしょう。 で、docomoのこだわりポイントは『日本基準』。 公式発表はない状態ですが、docomoは『ガラパゴス化上等』というような姿勢を全面に打ち出しています。docomoにとって国際基準よりも、否、負けてしまったからこそ『自社のシェアの確保』という姿勢を取らざるを得ないというシバリ状態にあると考えます。だってdocomoって元々電電公社という超殿様商売体質の会社で、その殿様度は、例を出すなら東電レベル。国際基準がどうであろうと『オレあ天下の電電公社だぞ』という話し。国外がどうなっているとか、現実が見えていない、というより『見る気も無い』。ユーザに『docomo標準』を強要することで自社のシェアを守ろうとしていると言われても、否定できないでしょう。 これってつまり、ジョブスの戦略です。ただし現実感がないですが。 ジョブスの戦略は、鬼のような囲い込みにあります。しかしほとんどのユーザーは、その囲い込みにそれほど拒絶反応を示していません。それはiPodが優秀なメディアプレーヤーで、市民権をがっちり勝ち取ったから。docomoは、その部分無しで市場の独占を狙っているから叩かれるというかそっぽ向かれるので、「dメニューが……」とか「spモードが……」というのは些末な問題だと個人的に思えます。実際に独占状態まで構築したAppleと、同じ意図を狙っているdocomoが相容れるわけも無いわけです。 docomoはどのような条件でも、アプリの管理がAppleに一元管理されているiPhoneは、絶対に容認出来ないであろうと思われます。docomoなんか、世界的に見たらノキアとかに負けているんですけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ブログ] カテゴリの最新記事
|
|