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カテゴリ:思い出話
何を隠そう、今朝は寝坊して、日課の早朝ジョギングができなかった。
寝坊した理由は、夜中にケンカの夢を見て目を覚ましてしまったら、外が白み始めるまで眠れなかったからだ。 夢の中で、ぜんぜん面識のないある男が何か的外れなことを言っていたかカッコをつけたことをしていた(どちらだったか忘れた)。それを見ていたオイラは、それをからかうような素振りを見せた。するとその男は怒り、文句を言いながらオイラに殴り掛かってきた。はじめオイラはどう見てもオイラよりケンカの弱そうなソイツの振るうコブシを軽くかわしながら、相変わらずニヤニヤしてコバカにした態度をとっていた。しかしソイツが声を震わせながら「ストレートだぞ。オイラのストレートが怖くないのか!」とか言って拳を見せながら必死に威圧しようと頑張っているのを見たら鬱陶しくなって、それまでのニヤニヤした表情を突然変え、ソイツを力任せに押さえ込んでボコボコにしようとした ―ところで、ビクン、…とベッドの中で身体が動いて目が覚めたのであった。 念のために言っておくが、オイラは決して暴力は好きではないし、ケンカは20歳の時にしたのが最後である。過去17年間、人さまに拳を振るったことはない。ただ、オイラがコバカにした態度をとった相手が怒って殴りかかってくる、というパターンは、オイラがそれまでにしたケンカの70%を占めていたかも知れない(笑)。劣等感の強そうヤツとかが虚栄心を丸出しにした言動や行動をしているのを見ると、笑いが抑えられなくなる。そして、それがあるラインを超えると、ついバカにしたことを言ってソイツを挑発したくなってしまう。悪いクセだ。 ちなみにフロイトによると、ケンカの夢は性衝動の発現だとかなんだとかいっていた記憶があるが(フロイトに言わせれば何でも大抵はそんなような解釈になるのだが(笑))、ゆうべのケンカの夢で目を覚ました時も半分ボッキしていたかも知れない。 フロイトはさておき、オイラはかねがねケンカとセックスはとっても似ていると思っていた。 20歳の時に最後にケンカした相手は、オイラと性格的傾向が似ているところがあった。マジメな場の雰囲気を乱したり、イヤミなことを言って他人をからかうのをこよなく愛するヤツだった。その日は大学のある会合の席でソイツと同席したのだが、ソイツは相変わらず場をかき回すような発言を繰り返し、参加者の発言に片っ端から横から口をはさみからかっていた。…で、ソイツがオイラに対してやはりオイラの揚げ足をとるような発言をした際、オイラはすかさず、ソイツの言ったことがまさにソイツ自身に当てはまることではないか、という意見を冷静に述べた。 …するとソイツは、「誰に向かって口をきいとんじゃ、コラァ!」と叫んで席を立ち、テーブルの上に置いてあったオイラのバイクのヘルメットを振り上げると、オイラの頭頂に叩きつけた。 ヘルメットがデカイ音を立てて、リノリウムの床に落ちて弾んだ。部屋がシーンとした。…半分遠のく意識の中で、オイラはなぜこんなことで自分がこんなヒドイ目に遭わなければいけないのか納得がいかない!…と思っていた。で、仕方がないのでオイラも席を立ち上がって、ソイツを殴ることにした。 オイラはソイツの顔面や上体に拳を力任せに打ち込みながら、自分が性的な快感にも似たものを感じている事実に内心驚いていた。事実、オイラは男性参加者たちによる羽交い絞めを振りほどきソイツを殴り続けながら、笑っていた(笑)。 通常、人と人との物理的な距離は心理的な距離に比例するものであり、腕の届く距離に居て気にならないのが知人、肩と肩が触れ合う距離でも気にならないのが仲の良い友人、これが恋人同士などになれば、二人の間の距離は舌やチンポの長さに応じてマイナス何センチにさえ達する。 ケンカはまさにこの「心理的距離」を破壊するもので、パンチが相手の身体に食い込めば、その距離はマイナス数センチになる。「腕が届くか届かない距離」だった知人が、一挙に「マイナス数センチ」の関係になるのだ。ケンカをした相手と、ケンカをする前よりもかえって仲良くなったりする理由には、実はこんな理由があるのかも知れない。 …ただオイラの場合、この「マイナス数センチ」の相手はオイラのパンチの当たり所が悪くて“病院送り”になってしまい、その後決して二人の仲がケンカ前より良くなるということはなかった(笑)。…考えてみると、ケンカに限らず、その後「マイナス10数センチ」(←注.謙遜)の関係を持った相手とも行為の後でかえって仲が悪くなったことがあった。 どうやら相手との物理的距離さえ縮まれば自動的に関係が緊密になるというわけではなく、やはり“手加減”というものが大事であるに違いない。 自分が相手を「力任せにボコボコ」にしそうになったときは、昨夜のようにハッと目を覚まして手加減せよ!…ということだな、今日の夢の教訓は。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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