ケヤキの木の下で            岐阜/愛知 自然素材でZEH READYの家

2021/06/02(水)09:20

性能だけじゃ・・・

性能とデザインのバランス(17)

​​ おはようございます、 紙太材木店の田原です。 梅雨ですが気持ちのいい日が続いてます。 先日、池田町の家も基礎工事に着手しましたが、 雨の合間に工事が進みそうで助かります。 高性能な住宅の場合 日差しの入る窓の日射遮蔽は必須ですが、 何を使って遮蔽するかが問題です。 冬は日差しを入れたいですし 夏は入れたくない。 他にも、外からの視線を遮りたい。 防犯も考えたい、台風シーズンの備えは?など、 考えることはいろいろあります。 シャッターを取り付けるというのも一つの案ですが、 紙太材木店ではしてませんから 設計時には頭を悩ませることになります。 もちろん、お金の面でも。 単に、住まいの性能だけを追求するのであれば、 スリット式のシャッターもありかもしれません。 住まい手の思いや設計者の思いが 性能面だけで結びついているのならそれでもいいですが、 現実には性能だけなんてことはことはなく デザイン的な要素がかなりの割合を占めます。 ということで 性能とデザイン、それに予算とのバランスで 設計者は知恵を絞ることになります。 さて、 昨日は衣替えですが ​住まいも衣替えの季節 ​です。 ご存知ない方も多いと思いますが 古い日本家屋では 障子や襖を簀戸に替えるんですね。 全て引き戸ですから交換するのは簡単ですが、 家中となると本数もかなりの数になります。 8畳の部屋でも四方が襖や障子なら 16本の簀戸が必要になります。 もちろん全部なんて大変なので、 夏の間は障子は外して建具は無しにするところもあります。 建具の衣替えは現在の住まいでは無理な話しですが、 生活に結び付いた日本の建築文化です。 高性能な住宅にも受け継いでいきたいものです。 こちらは数年前にMOKスクールでお訪ねしたある建築家の自邸。 手前から 板戸、障子、簀戸、ガラス戸、その外に雨戸。 簀戸とガラス戸の間に10センチほどの空間がありますが、 そこには簾が下がるようになってます。 簀戸は網戸の代わりになります。 気密がなんて野暮なことを言う必要はありません。 それは設計者が考えます。

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