池田名誉会長
光の言葉 幸福の曲
師弟の生命は永遠に若い
空には、鳥の飛ぶ道がある。
海には、魚の泳ぐ道がある。
人には、人の歩む道がある。
人間が、最も人間らしく、
価値ある人生を歩み、
向上していくための道が、
「師弟の道」である。
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人間だけが
師弟をもつことができる。
師弟の道によって
自分を高めていける。
ここに人間の究極がある。
後継の青年たちに、
伝え遺せる限り
私のもっているものを
すべて伝えたい。
一切の後事を託したい。
その私の心を、
弟子たる君たちは
深く知ってほしいのだ。
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若き日に人生の師に巡り合い、
真実の人間の練磨を
受けることは
青春の最高の誉れである。
この人生の真髄がわかれば、
富や名声などの飾りに
惑わされることもないし
何ものをも恐れることはない。
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真剣勝負の出会いは
人の心を変え、生命を変える。
さらに地域を変え、社会を変える。
世界をも大きく変えていく。
* * *
師匠と近くいるから
偉いのではない。
師匠の「心」を身に体して、
現実の上に
実現していく人が偉い。
どんな場所であれ
その自覚があれば、
立派な弟子の戦いはできる。
「心」が大事である。
* * *
正しき師匠を求め
師の心に応えんとする
弟子の一念にこそ、
前進の勝利の本因が刻まれる。
師弟に生き抜く生命は
永遠に若い。
その人が
永遠の青年なのだ。
高原の青空はひときわ青く、緑がまぶしい。湧き上がる雲の中から、浅間山の頂が顔を出した。
今月、長野研修道場を訪れた池田名誉会長が、その一瞬をカメラに収めた。
長野と浅間山――戸田第2代会長との、忘れ得ぬ思い出が詰まった場所である。1957年(昭和32年)8月、最後の夏を、共に長野で過ごした。そして、群馬にまたがる浅間山の溶岩跡「鬼押出し」へ同道し、広布のロマンを語り合った。
8月は恩師と巡り合い、無上の「師弟不二の旅」を開始した月である。8月24日は、名誉会長の入信記念日。44年(昭和22年)の夏、恩師と出会って10日後の、19歳の決断だった。
“私の心には、常に戸田先生がおられる。今でも、毎日、対話している。心に、この原点があるから何も迷わない”と名誉会長。
心に師弟という光がある限り、青春は不滅である。その人生は、幸福の曲に包まれている。