カテゴリ:東欧
クリミアの空港に武装集団 ウクライナ南部緊迫
とうとうロシアが強硬手段に出始めました。 ウクライナは東欧に位置します。東欧の国々は、複雑な民族、宗教問題を抱えていることが少なくありません。 それは、歴史的に「黒海にアクセスしたいロシア、黒海から地中海に出たいロシア、東欧は自分のものだと思っているロシア」と、「それを阻止したい西欧」の綱引きの場所だったからです。 (wikipediaより) 「14世紀末におけるウクライナの地域は他国の支配を受けるようになった。リトアニアはキエフ地方、チェルニーヒウ地方、ヴォルィーニ地方を中心とする北部・中部を確保した。ポーランドはハーリチ地方とポジーリャ地方からなる西部を統治した。南部は、1447年にジョチ・ウルスから独立したクリミア汗国によって支配されるようになった。無人だった東部は次第にモスクワ大公国(のちのロシア)の領域に入った」 「ロシア帝国は常にウクライナにおけるロシア化政策を実行しており、なお、ウクライナ語は当時はロシア語の一方言「小ロシア語」として扱われ、独自の言語としては公認されていなかった。1863年に文学作品を除きウクライナ語の書物の出版・流通を禁止するヴァルーエフ指令が出され、1873年にウクライナ語の書物の出版・流通・輸入を禁止するエムス法が定められた」 「ロシア革命後の1917年、ウクライナ人は各勢力に分かれてそれぞれ独立を宣言した。特に、中部ウクライナのウクライナ民族主義者はウクライナ人民共和国を、西ウクライナの民族主義者は西ウクライナ人民共和国を建国し、前者は初めてのウクライナ人による近代国家となった」 また、ウクライナは「16世紀以来「ヨーロッパの穀倉」地帯として知られ、19世紀以後産業の中心地帯として大きく発展している。天然資源に恵まれ、鉄鉱石や石炭など資源立地指向の鉄鋼業を中心として重化学工業が発達している」(wikipediaより)国でもあり、加えて地理的にもロシアと接し、黒海に面していることから、戦略的に重要な国であると思われます。 ウクライナ語母語話者割合 ロシア語母語話者割合 明確に西部と東部で母語が異なっているのがわかります。特に、クリミア半島は圧倒的にロシア語話者が多くなっています。 2010年ウクライナ大統領選挙は、要するに、ロシアにつくのか、それともEU/USにつくのか、の争いでした。 (ちなみに、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチもユーリヤ・ティモシェンコも、非常に「黒い」経歴の人たちです。。。) その中で、親欧米派による今回の政変が起きました。今回、ロシアがクリミアを抑えに行ったのは、上述の通りロシア語話者が多く、ロシアの軍も基地を持っており、アゾフ海から黒海への付け根にもろに位置しており、戦略的要衝として大きな価値をもっているからと考えられます。 資源・黒海アクセスのための戦略的重要性、それを取るために民族間対立を利用しようとする(もしくは、ウクライナ内の各民族に利用されている)西と東、何百年も前から変わらない構図があるように感じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/03/01 12:36:18 AM
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